「大迫がいなかったらJ1残留はなかった」 酒井高徳、同僚のW杯メンバー落選に言及「リスペクトしかない」

DF酒井高徳とFW大迫勇也【写真:高橋 学】
DF酒井高徳とFW大迫勇也【写真:高橋 学】

「ヴィッセルを救ってくれた一員」と称賛

 森保一監督率いる日本代表は11月1日にカタール・ワールドカップ(W杯)に臨む登録メンバー26人を発表し、チーム発足時から最多タイとなる17ゴールを挙げていたFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)は落選となった。W杯経験者である同僚DF酒井高徳は、「僕は何も言っていないし、普段と同じように接している」と明かしている。

 11月1日に森保監督が呼び上げたメンバーの中に大迫の名前はなく、FWは前田大然(セルティック)、上田綺世(セルクル・ブルージュ)、浅野拓磨(ボーフム)が選出された。

 大迫は今年2月以降は招集されていなかったが、2018年の森保ジャパン発足以降、MF南野拓実(ASモナコ)と並ぶチーム最多の17ゴールをマーク。負傷に苦しむ時期が長かったが、攻撃を牽引してきた功労者なのは間違いない。

 そんなストライカーの落選は大きな話題を呼んだが、W杯出場を2回経験している酒井は、「個人的に思うところもあったけど、自分が言えることは1つもない」とメンバー選考に関してはコメントを避け、「W杯は予期しないことが起こる。そのなかで選ばれた選手たちが力を発揮できるかがW杯の結果につながる。メンバーどうこうよりも、選ばれたメンバーがどういうアクシデント、どういう状況下にも立ち向かっていくことが勝つために大事」と語った。

 そして、神戸の同僚である大迫については、「僕は大迫には何も言っていないし、言う必要もない。普段と同じように接している。本人もそうしている」と明かし、チームでの振る舞いにリスペクトの意を示している。

「W杯のメンバーに入る入らないは別にして、メンバー発表まで大迫がどんなシチュエーションでシーズンを過ごしてきたかをそばで見てきた。コンディションに問題があるなかでもそれにしっかり向き合って改善しようとして、チームに貢献しようとするメンタリティーは同年代としてリスペクトとしかない。それに照準を合わせてチームでしっかり結果を残して、大迫がいなかったらJ1残留はなかった。自分のやるべきことにしっかり立ち向かい、そのプロセスを逆算して、そのコンディションまで持って行くプロの在り方、メンタリティーはリスペクトできる存在。ヴィッセルを救ってくれた一員であることに変わりはない」

 今季J1で25試合7ゴールという成績の大迫は、戦列復帰した9月以降の5試合で3ゴールを挙げており、チームのJ1残留に貢献。酒井はそんな10番の真摯な姿勢を、最後まで高く評価していた。

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