G大阪FW鈴木武蔵を待ち受けたベルギーでのいばらの道「衝撃を受けた」 異国の地で必死にもがいて得た収穫とは?

「背後に抜け出す感覚やスピードは通用する部分があったけど…」 ベルギーで感じた理想と現実の“差”

「サブになった時にもっともっと監督にアピールしないといけないと感じた。プレーだけ良くてもなかなか使ってもらえなかったし、自分がどんなプレーができるのか、練習終わった後に監督のところに話しに行ったりした」

 これまで苦手だった自己主張を積極的に行い、出場機会を得た。1年目は26試合6ゴール。英語もオンラインで学びながら、現地で友達を作った。オフは子供の幼稚園でのパパ友、ママ友と家族ぐるみで遊んだりすることですぐに異国の地でも馴染むことができた。

 だが、一方でプレー面では再び壁にぶち当たった。

「1年目の途中から全然勝てなくなってきて、前線にボールも集まらない。所属するチームの大事さはすごくあるな、と感じた。そのなかでも点が取れるFWは本当に凄いけど、常に局面の状態が1対3とか、ボランチに囲まれてという状況じゃ厳しい。背後に抜け出す感覚やスピードは通用する部分があったけど、ベルギーも局面打開の技術がすごく高い。身体を使いながらボールを隠しながら狭い局面を打開していくというのは自分には全然なかったというところ。そういうところで個人のパワーというところは足りなかった」

 理想と現実の差、自身の課題を突き付けられた。特に2年目は立候補して背番号10を付けながら25試合の出場で1得点にとどまった。チームも2部降格を強いられた。苦しい時期に差しかかったが、収穫もあった。

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