独3部クラブのファンがビン・ラディンのバナーを掲げて物議 伊紙「恥ずべきことだ」

「9.11」米同時多発テロから15年 ハンザ・ロストックのファンの行動が波紋を呼ぶ

 ドイツ3部のハンザ・ロストックのファンが、9日のゲームで15年前の9月11日にアメリカで同時多発テロを巻き起こしたイスラム過激派組織アルカイダの当時の指導者であるオサマ・ビン・ラディン氏のバナーを掲げたことが物議を醸している。欧州各国のメディアが報じている。

 ロストックは旧東ドイツの都市で、第二次世界大戦ではアメリカ軍による激しい空爆の対象となった。そうしたことから、地域的に反米感情を持つとされている。欧州各国では、世界中を恐怖と悲しみで包んだ同時多発テロ事件から15年の節目になるこの週末のゲームに対し、試合前の黙とうなどが捧げられていたが、ロストックのファンは全く違うリアクションで応えた。

 ロストックのファンは、ビン・ラディン氏の顔を描いたゲートフラッグを試合中に掲げ続けたとされている。5年前の2011年にハンザ・ロストックがブンデスリーガ2部昇格を決めた際にも、ファンの一部がビン・ラディン氏のバナーを掲げて祝福し、選手たちがそのエリアでのセレブレーションを拒否したこともあったという。

 欧州の中でもイタリアではこのニュースが大きく報じられ、イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は「恥ずべきことだ。呪われた9月11日から15年が経つとはいえ、それを冗談の表現にしようとする人間がまだ存在することは、悲しい出来事である」としている。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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