米撃破の日本代表に英記者が驚き「新鮮だった」 近年欠けていたものを指摘…「魅力的で効果的なサッカー」を証明

日本のほうがよりシャープで、訓練されたチームなのは明らかだった

 日本のポゼッションには自信が感じられた。遠藤航と守田英正はピッチの中央でテンポ良くプレーし、正確なパスでアメリカを翻弄していた。

 このセントラルMFのペアは頻繁に高い位置を取り、前線のカルテットがハイプレスを始めるのに必要なサポートをしていた。その効果は前半13分にも見て取れた。鎌田のシュートはGKマット・ターナーのファインセーブに防がれたが、日本のほうがよりシャープで、訓練されたチームなのは明らかだった。

 最前線の前田大然を久保、鎌田、伊東純也がサポートする前線は、ここ数年日本に欠けていたダイナミズムを備えていた。鎌田と久保の連係はアメリカのディフェンスと中盤に大きな問題を引き起こしていた。その知的な動きと迅速かつ正確なパスで多くのチャンスを作った。

 久保が攻守両面で見せた働きはこの試合のハイライトの1つだったし、鎌田は森保ジャパンの大きな武器となることを証明した。W杯本大会に向けて士気が高まるパフォーマンスだった。

 しかし、カタールでドイツやスペイン相手にも同じようにオープンで、ダイナミックに戦えるかどうかは疑問が残るところだろう。

 どちらのチームもアメリカよりはるかに高いレベルの選手を擁している。それでも、日本は魅力的で効果的なサッカーを見せる能力が損なわれていないことをこのアメリカ戦で示すことができたのは間違いない。

マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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