米撃破の日本代表に英記者が驚き「新鮮だった」 近年欠けていたものを指摘…「魅力的で効果的なサッカー」を証明
【識者の目】日本にとっては格上相手に自信を深める勝利、森保監督の決断も奏功
日本代表(FIFAランキング24位)は、9月23日にデュッセルドルフ・アレーナでアメリカ代表(同14位)と対戦し、2-0で快勝した。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を6大会連続で取材した英国人記者のマイケル・チャーチ氏は「新鮮だった」と驚きを露わにしつつ、「魅力的で効果的なサッカー」を高く評価した。
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森保一監督は2-0でアメリカを下したサムライブルー(日本代表)の堂々たるパフォーマンスに満足し、カタールW杯前に抱えていた問題に関するいくつかの答えを手にしてデュッセルドルフ・アリーナをあとにしたことだろう。
グレッグ・バーホルター監督率いるアメリカ代表はクリスティアン・プリシッチによる攻撃の脅威を書いていたとはいえ、日本にとっては格上相手に自信を深める勝利となった。それだけでなく、日本に欠けていたエネルギッシュなパフォーマンスを披露する一戦となった。
鎌田大地の先制点は称賛に値する。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による確認は入ったが、フランクフルトで好調なこの男が得点を決めることになんら驚きはなかった。
三笘薫が終盤に決めたスリリングな一撃は試合に花を添えた。三笘の才能を最大限に生かすために、ベンチから途中起用した森保監督の決断の正当性を証明した。
森保監督がチームにいくつかの変更を加えるというのは新鮮だった。これはW杯までの間に先発メンバーを変える可能性があることを示唆している。
期待外れに終わることが多い南野拓実に代わって久保建英を選んだのは待望されていたことだし、ベテランの長友佑都ではなく中山雄太が起用されたことも効果的だった。このフレッシュなラインナップが単なる実験的なもので終わらないことを期待したい。
マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。