吉田麻也、内田篤人から”助言なし”…シャルケ移籍の舞台裏「今、Jリーグのチェアマンがいるから掛け直す」
初のドイツ挑戦を前に、日本人対決を心待ちに
昨シーズン限りでイタリア1部サンプドリアとの契約が満了した日本代表DF吉田麻也は、2022-23シーズンからドイツ1部シャルケに加入した。シャルケと言えば、かつて吉田とも日本代表でプレーしていた元日本代表DF内田篤人氏が長く所属していたクラブである。
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シーズンオフに帰国していた吉田は、内田氏がMCを務める動画番組にもゲスト出演するなど、現在も良い関係にあることを窺わせていたが、移籍前は助言を受けなかったという。
「助言はなかったですね。決まった後、たまたま自主トレを一緒にやって、その時に『シャルケに行くわ』と伝えたら、『おお、マジか』という反応がありました。シャルケの話は急に出たので。それこそ、Jリーグのオフィスで野々村芳和チェアマンと話し合いをしている時に、エージェントから連絡があって、『シャルケのダイレクターが話したがっている』と言われて、『今、Jリーグのチェアマンがいるから、あとで掛け直す』と伝えました」と、オファーを受けたタイミングを明かした。
シャルケ以外からも、複数のオファーがあったという吉田だが、助言こそなかったものの、内田の存在はブンデスリーガに復帰したクラブへ移籍するにあたって、やはり大きな影響を与えていたようだ。
「シャルケでプレーするのは、夢でした。夢というか、(オランダ1部)VVVフェンロという小さなクラブに数年前にいた時、シャルケにいた内田選手の輝かしいキャリアを見ていました。ピッチから離れれば、同じ仲間であり、友達であり、すごく近いところにいる。でも、自分はフェンロという小さなクラブでプレーしていて、彼は毎試合6万人も入るところやUEFAチャンピオンズリーグでプレーしていた。『いつか自分も、そういう場所でプレーできたらな』というのが、頭の片隅にありました。今回、いろんな選択肢がありましたが、そのなかで、僕も34歳になり、残されたキャリアで何が自分はしたいかなと思った時に、『ここじゃないかな』と思いました」
すでにチームからは副キャプテンに任命され、チームから信頼されていることを感じている吉田だが、「まだプレシーズンだから、一喜一憂はできない」と話す。その一方で、日本人選手ということで、早い段階から信頼を寄せてもらえるのは、内田だけでなく、昨シーズン、ドイツ2部に降格していたチームを1年で1部昇格に導く手助けをしたDF板倉滉(現ボルシアMG)の存在があったからだと痛感している。