元なでしこFW大滝麻未が考える女性アスリートが抱える妊娠、出産の問題 「過去に代表に入っていたからサポートしてもらえた」

大滝麻未が本当に伝えたいこと 「大変だけど、それ以上に得るものがある」

 妊娠、出産を経ての現役復帰――。道のりは平たんではない。だが、乗り越えた先に待ち受ける景色は見たことのないものだ。

「後輩からの相談はすごく増えた。『妊娠、出産考えている』という相談。『私もできるんだ』と思ってもらえたら。もちろん大変だけど楽しいことだし、本当に素敵なことだから。妊娠、出産を経てもまた自分の好きなことができるというのはさらに素敵なこと。大変だけど、それ以上に得るものがある。そういう側面を伝えていきたい。ポジティブに前向きに捉えてもらえたら」

 苦しいこと、大変なこと。いかに高い壁を乗り越えたか、そういう面が先行しがちとなる。でも、大滝が伝えたいのはその経験は素晴らしいということ。これからの人生を考えるきっかけに、選択肢が1つでも増える要素に、社会が変わるきっかけに。多くの女性の後押しになる言葉を大滝はこれからも発信していく。

[プロフィール]
大滝麻未(おおたき・あみ)/1989年生まれ、神奈川県平塚市出身。早稲田大学から2012年にフランス女子の名門オリンピック・リヨンに入団。同年3月にUEFA女子チャンピオンズリーグ(CL)でデビュー。13年に浦和レッズ・レディース、14-15年にフランス女子1部EAギャンガンでプレーし、25歳で1度現役を引退。16年にFIFAマスターに入学し、17年に同大学院を修了した。17年に現役を復帰し、パリFC、18年にニッパツ横浜FCシーガルズ、19年からジェフユナイテッド千葉レディースに所属している。国際Aマッチには3試合出場。21年に第1子となる長男を出産した。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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