上田綺世“不在”のE-1選手権、難航のFW選考はどうなる? 実績ある有力候補5人と“サプライズ枠”に注目

サプライズ枠として注目されるのが福岡FW山岸や鳥栖の大型FW垣田ら

 ここからはサプライズの要素が強くなるが、注目タレントとしてあげたいのは山岸祐也(アビスパ福岡)だ。ポストプレーも裏抜けもできる選手で、ディフェンスを背負いながら正確にボールをコントロールできる。格闘家を思わせる体格ながらスピードもあり、水曜日に行われた磐田戦の決勝点ように、一瞬の隙を見てゴールを仕留める抜け目なさも強みだ。

 大型FWという意味では垣田裕暉(サガン鳥栖)も名前をあげておくべきタレントだ。ペナルティーエリアで勝負できる本格派のストライカーであり、今の日本代表にないクロスからの得点力を加えることができる。一時期、なかなか鳥栖の主力として試合に絡めない時期はあったが、第18節のFC東京戦で2ゴールを決めて、神戸戦にフル出場した。ただ、鳥栖はチーム内に陽性者が多く出た関係で川崎戦が中止となり、その後も活動も気になるところだ。

 そのほか現役大学生ながら柏とプロ契約し、ここまで4得点している大型FWの森海渡や久保建英と同世代で、アンダー代表にも招集されていた山田寛人(セレッソ大阪)、追加招集でU-23アジアカップに参加した中島大嘉(北海道コンサドーレ札幌)は今後の成長次第で代表候補になってきてもおかしくないタレントだが、今回はFW注目株として名前をあげるに留めておく。

(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)



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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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