「アーセナルでスタメンに入れるレベル」 宮市亮が「一番凄い」と思った“スピードスター”は?

宮市亮は今季、J1リーグ9位タイのトップスピード「34.6km」を記録【写真:徳原隆元】
宮市亮は今季、J1リーグ9位タイのトップスピード「34.6km」を記録【写真:徳原隆元】

【宮市亮×栗原勇蔵|特別対談】怪我を乗り越えて感じるスピードにおける“特徴の変化”

 横浜F・マリノスのFW宮市亮は、今季J1リーグ12位タイのトップスピード34.6kmを記録しているように、スピードを武器に選手キャリアを歩んできた。ドイツ2部のザンクト・パウリに所属していた2019年9月には、「最高時速35.17km」を記録して“リーグ最速男”としてもその名を轟かせた。オランダ、イングランド、ドイツで10年間を過ごすなかで、両膝の前十字靭帯を断裂するなど、大怪我を乗り越えて輝きを取り戻しつつある宮市がこれまでのキャリアで凄いと思った選手、Jリーグで気になる選手を明かした。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史/全3回の2回目)

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――宮市選手は海外でアーセナル、フェイエノールト、ボルトン、ウィガン、トゥエンテ、ザンクト・パウリでプレーしました。スピードで凄いと思った選手は?

宮市「スピードというよりも総合的に凄かったのは(元オランダ代表FWロビン)ファン・ペルシーですね」

栗原「特に何が凄かった?」

宮市「凄いのは、ゴールキックで絶対にヘディングに行かず、胸トラップで収めるんです。ヘディングで競りに行って、相手ボールになることは結構あると思うんですけど、そこもちゃんと胸で収めて起点を作ってしまいます」

栗原「身体も強くないとそれは無理だね」

宮市「(身体も)強かったです。あのキープは凄かったし、エースストライカーとして大事なところで決めてくれる信頼感がありました」

栗原「スピード面では誰かいる?」

宮市「(元イングランド代表FWセオ・)ウォルコットはやはり速かったです。タイプ的にも似ていたので、お手本にしながら練習ではいつも見ていました。」

栗原「亮から見て、当時海外でも自分のスピードは負けていないという感覚だった?」

宮市「スピードに関しては、データ的にも海外で上のほうだったとは思います。ただ、いかんせん怪我が多かったので(苦笑)、そこが苦しかったです」

栗原「俺は肉離れをしてから思い切り走れなくなってしまったな。怪我が癒えた今、スピードはキャリアベストだったりする?」

宮市「どうでしょう……。データ的には今もスピードは落ちていないです。ただ、アーセナル時代の2013-14シーズンに肉離れ、それも腱まで断裂するような大怪我をして、オランダ(トゥエンテ)にレンタルで行きましたが、その時はスピードが戻らなくて、もうダメだなと感じました。あの時は本当につらかったですね」

栗原「断裂は怖いよね」

宮市「当時はスプリントも怖かったですし、自分の武器が失われて『もうやっていけない』と落ち込みました」

栗原「今は初速とかも当時と変わらない感じ?」

宮市「少し走り方も変わって、今は初速よりは中間のスピードのほうが上な気がします。もともとは初速が早いタイプでしたけど、今はトップスピードが早くなったのかなと思います」

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