「どこがサッカーなんだ」 アトレティコの“5-5-0システム”、 伊サッカー界伝説の名将が「古臭い」と一蹴
アリゴ・サッキ氏、シメオネ監督が採用した“超守備的”布陣に見解
スペイン1部アトレティコ・マドリードは、現地時間4月5日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第1戦でマンチェスター・シティに0-1と敗れた。アトレティコのディエゴ・シメオネ監督は、極端に守備的な“5-5-0システム”で守りを固めたが、この戦術が多くの批判を集めている。「ゾーン・プレス」を編み出したイタリアの伝説的な監督であるアリゴ・サッキ氏も、アルゼンチン人監督の采配を批判している。スペイン紙「マルカ」が報じた。
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アウェーでの一戦に臨んだアトレティコは、最終ラインを5人とし、さらに前線のFWジョアン・フェリックスやFWアントワーヌ・グリーズマンが中盤のラインまで下がり、見た目的には5-5-0とも呼べる超守備的なシステムで、ジョゼップ・グアルディオラ監督の率いるマンチェスター・シティに対抗した。前半をスコアレスで終えたアトレティコだったが、後半に一瞬のスキを突かれて、ベルギー代表MFケビン・デ・ブライネに決勝ゴールを決められた。
試合後、グアルディオラ監督も「彼らは3-5-2でプレーすると思ったが、5-5-0だった。攻撃するのは非常に難しかった」と苦戦を認めたが、サッキ氏はシティの監督にも「機能していなければ、何かを変更する勇気が必要だ」と、苦言を呈しつつ、守備的な戦術を採用したシメオネ監督を批判した。
「彼は素晴らしい成果を収めてきたし、イタリアでの経験が影響を与えたのだろう。何よりも負けないことを考えていた」と、アトレティコが最少失点で試合を終えた成果を認めつつも、現代的ではないと主張した。
「彼らは古臭い、1960年代の“カテナチオ”を採用した。あれのどこがサッカーなんだ。勝利したとしても、喜びを与えない。勝利に値しないのに、カンニングをして勝つようなものだ。私は好きではないし、美しいサッカーを愛するスペインの人たちが受け入れていることが信じられない。シメオネには、重要なモラルがある。彼はリーダーなんだし、もっとやらないといけないし、彼自身を信じなければいけない」
とことん守備に徹した90分を終えて、それでも0-1で敗れたシメオネ監督の率いるアトレティコ。この結果、次の90分では、守り続けることはできなくなった。苦戦したグアルディオラ監督も、新たな手を打ってくるかもしれない。第2戦は、より注目を集める一戦となりそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)