浦和L・猶本光が今季3ゴール目 逆転負けも、“トップ下”に手応え「次が読めてきた」

浦和L所属のMF猶本光【写真提供:(C)URAWA REDS】
浦和L所属のMF猶本光【写真提供:(C)URAWA REDS】

大宮Vとの一戦でスタメン出場、前半に先制ゴールもチームは1-2敗戦

 浦和レッズレディースのMF猶本光は、4月3日のWEリーグ第16節、大宮アルディージャVENTUSとの一戦でスタメン出場すると前半に今季3ゴール目となる先制ゴール。チームは後半に逆転され1-2と敗れて悔しさを味わったが、よりゴールに近いポジションでの得点感覚を発揮しつつある。

 猶本は2012年から18年夏まで浦和でプレーしてドイツに移籍。フライブルクで約1年半プレーして20年に浦和へと復帰した。もともとボランチのイメージが色濃かった猶本だが、浦和への復帰以降はより攻撃的なポジションで起用されることが増えた。

 この大宮戦もトップ下からセカンドトップのような前線に近い位置で先発すると前半29分、右サイドをDF清家貴子が攻撃参加して中央に戻したボールに対し、ワンテンポ遅らせて入り込んで右足シュートを決めた。このプレーを「練習通り」と話した猶本だが、前線でのプレーについて掴んできたものがあるという。

「どのタイミングでスプリントしてゴール前に入っていくか。いつがチャンスかというのが段々掴めてきた。次が読めてきたというか、相手がこうなったらどこが空いて、次に自分がどう打てるというのが読めてくる。再現性のあるプレーができていると思う」

 元よりボランチからでも前に入り込んでいく力や展開力、セットプレーを含めキックの正確性という点で攻撃に貢献するタイプだったが、よりフィニッシャーに近い感覚を身につけることでプレーの幅を広げている。

 翌日からはなでしこジャパン(日本女子代表)のトレーニングキャンプに参加する。前回の代表活動では池田太監督の下ではボランチで起用されていたが、「ドリブルで時間を作る、相手を外してパスを出すことはトップ下でのプレーが生きると思う。ただボランチとトップ下では、線があるというか。ボランチではノーリスクで組み立てるし、攻めている時に守備のことを考えてやることが多いので。トップ下の時はいかに崩しにいくか、ゴール前に入るのかとプレーを変えていますね」と、意識は切り替わるようだ。

 猶本は12年のU-20女子W杯で3位に入ったチームの中心メンバーだったが、フル代表ではこれまで大舞台のメンバーの候補として常に名前が挙がりつつ手が届かなかった。来年には女子ワールドカップ(W杯)が控える。なでしこジャパンにとっても複数ポジションを高いレベルで務められる選手は貴重になるだけに、浦和での経験を生かしていきたいところだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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