森保ジャパン、W杯最終予選出場メンバー通信簿 文句なしのMVP&本大会へ“収穫”となったタレントは?

最終予選に出場した全選手の評価に注目【写真:(C) JFA】
最終予選に出場した全選手の評価に注目【写真:(C) JFA】

【識者コラム】最終予選に招集された38人中出場した30人を対象に採点

 森保一監督率いる日本代表は、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選を7勝1分2敗のグループB 2位でフィニッシュ。7大会連続の本大会出場も決めた。最終予選では38人が招集されたなか、ここでは出場機会のあった30人を10点満点で評価する。

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【GK】
■権田修一(清水エスパルス) 7点
最終予選成績:9試合・3失点
 9試合に出場して失点は敗れたホームのオマーン戦とアウェーでのサウジアラビア戦を含む3失点のみ。21歳の谷晃生が「自分の間合いに持ち込むのがうまい」と称賛する準備力は、要所で日本を助けた。キックの精度に向上が見られる。

■川島永嗣(ストラスブール) 5.5点
最終予選成績:1試合・1失点
 試合に出なくても常にチームを支える。最終節ベトナム戦はゾーンの隙を破られて1失点したが、落ち着いた振る舞いからコーチングを響かせた。4度目のW杯でピッチに立つには所属クラブでの出場が絶対条件か。

【DF】
■酒井宏樹(浦和レッズ) 6点
最終予選成績:5試合・0得点
 試合に出れば守備の強度は抜群だが、怪我に泣かされる形で出場は5試合にとどまった。ホームのサウジアラビア戦に象徴されるように、伊東の加速を促す起点の縦パスなどは効果的ながら、うしろでビルドアップに参加する時間が増えるなかで、前向きなパスの精度に課題。連携も含めて改善する必要がある。

■山根視来(川崎フロンターレ) 7点
最終予選成績:4試合・0得点
 効果的な攻撃参加で、酒井宏樹の代役以上の存在感を発揮。特に大一番のアウェーのオーストラリア戦のアシストは代表史に残る。怪我がなく、調子の波も少ない。守備のデュエルは世界を考えてさらに伸ばしたい。

■室屋 成(ハノーファー) 5.5点
最終予選成績:1試合・0得点
 左足首の怪我で最終予選の後半戦4試合を棒に振ってしまった。唯一出場した中国戦は難しいシチュエーションのなかでサイドラインの上下動、局面の守備は安定していた。順調に回復しているようだが、伊東との相性では山根に先を行かれた感もある。

■吉田麻也(サンプドリア) 6点
最終予選成績:8試合・1得点
 苦しいチームを支えた功績は大。ただし、個人のパフォーマンスは攻守にムラがあった。自分のミスからピンチを招いてしまうシーンも。本大会では十分に準備時間を取るなかで、ディフェンスリーダーとして頼りになるのは間違いないが……。

河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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