「日本での引退は目標の1つ」 G大阪FWパトリック、かつて叶わなかった帰化への熱い想い

日本への帰化は諦めず、日本語の勉強も続けている【写真:ガンバ大阪提供】
日本への帰化は諦めず、日本語の勉強も続けている【写真:ガンバ大阪提供】

2016年に大怪我が理由で一時帰国したことで18年は帰化が叶わず

 2018年5月4日、パトリックは自身の公式インスタグラムに、「僕はすごく望んでたけど、残念ながら変えることははうまくいきませんでした。日本の為にプレーできる何かチャンスはあるかなあ?」と投稿。16年10月に右前十字靭帯損傷および右外側半月板損傷の大怪我を負い、ブラジルに一時帰国したことで、引き続き5年以上に日本にいるという条件を満たせず、日本への帰化が叶わなかった。

 当時から、「自分の夢」と話していた日本への帰化は今でも諦めていないという。

「プレーヤーとしてすごくいい状態の時に、怪我をしてしまったのはすごく残念だったし、5年間が途絶えてしまったこともショッキングでした。もちろん、今も帰化を目指す気持ちはあります。直接会っての面接もあると聞いたので、質問されて何を聞かれているのか分からないのは嫌なので、もっと勉強して日本語のレベルを上げて、全部理解できるようにしたいです」

 パトリックは日本でプレーを続け、プロサッカー選手としてのキャリアは日本で終えたいと思いを明かす。

「日本で引退することは目標の1つ。もちろん、クラブが引退まで僕を居させてくれれば、になりますけどね(笑)」

“自分の心は日本人”――。その言葉がすっと腑に落ちるのも、パトリックのあふれんばかりの日本愛があってこそだろう。

[プロフィール]
パトリック/1987年10月26日生まれ、ブラジル出身。パイサンドゥ―ヴィラ・リカ―サンタ・クルズ―サルグエイロ―イカザ―デモクラタ―ヴェラ・クルズ―サンジョゼ―アメリカーノ―ミスト―ヴァスコ・ダ・ガマ―ヴィラ・ノヴァ―アトレチコ・ゴイアニエンセ―川崎―甲府―フォルトレーザ―ガンバ大阪―広島―ガンバ大阪。J1通算237試合81得点。強靭なフィジカルと決定力を武器に、最前線で存在感を発揮する生粋のストライカー。来日10年目、日本への愛は外国籍Jリーガーの中でも随一を誇る。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)



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