【J1全クラブ最新布陣】横浜FMは3年ぶりの優勝が目標 堅実補強の福岡と清水の完成度は?

福岡はルキアンという決定的なピースを加えて戦力アップ

■アビスパ福岡/昨季成績
J1リーグ:8位(勝ち点54/14勝12分12敗)
ルヴァン杯: グループステージ敗退
天皇杯:3回戦敗退

【今オフ補強動向】
 まず昇格シーズンに8位フィニッシュしたメンバーの多くをとどめられたことが大きい。DFエミル・サロモンソンという唯一無二のタレントをはじめFWジョン・マリ、FWブルーノ・メンデスなどは去ったが、センターラインの主力はほとんど残り、そこにFWルキアン(←ジュビロ磐田)という決定的なピースを加えた。さらにサイドアタッカーとしてMF田中達也(←浦和レッズ)が加入。縦に鋭い攻撃を志向する長谷部茂利監督のスタイルにぴったりとタレントで、ルキアンとのホットラインでいくつもゴールがもたらされる期待は高い。田中達也は右サイドもできるので、FW金森健志やMFクルークスなど従来の主力といかに組み合わせていくか。

 選手層に不安のあったセンターバックには対人能力の高いDF熊本雄太(←モンテディオ山形)、右サイドバックには機動力の高いDF前嶋洋太(←横浜FC)が加わった。FWにはレンタルバックの東家聡樹(←今治)、DFには井上聖也(←甲南大)が突き上げを狙うが、やや心許ないのは心臓部となるボランチの枚数。外国人枠が1枚余っており、特別指定選手で補うケースも考えられる。

■主な獲得選手
【Pos./選手名/前所属】
FW ルキアン ジュビロ磐田
FW 東家聡樹 FC今治
DF 奈良竜樹 鹿島アントラーズ
DF 前嶋洋太 横浜FC
DF 熊本雄太 モンテディオ山形
GK 永石拓海 セレッソ大阪

■主な放出選手
【Pos./選手名/移籍先】
FW ブルーノ・メンデス デポルティーボ・マルドナド(ウルグアイ)
FW 石津大介 未定
MF カウエ 未定
DF エミル・サロモンソン IFKヨーテボリ(スウェーデン)
DF カルロス・グティエレス 栃木SC

【22年シーズン陣容の注目ポイント】
 上がっては1年で降格という”悪き伝統”から抜け出し、J1定着を果たせるか。もっとも、長谷部監督は残留や中位フィニッシュで満足する指揮官ではない。地に足を付けながらも着実な成長を目指してチームを構築しているはず。困った時はロングボールに頼っていた攻撃のテコ入れも必要で、田中達也とルキアンの加入はそのソリューションになりうる。もちろん金森健志や杉本太郎など、従来の主力も黙っていないだろう。

 中盤は昨夏に湘南から加入したMF中村駿が福岡のスタイルにマッチして、サイドアタックを引き出すワイドな展開やタイミングの良い飛び出しで攻撃に多様性をもたらしている。攻守の軸であるMF前寛之キャプテンとともに、中盤からしっかりとオーガナイズしていくはず。ただ、どれだけ攻撃が魅力的になろうと福岡のベースはソリッドな守備だ。相手の攻撃を止めるだけでなく、組織的なボール奪取からカウンターや効果的な速攻にどれだけ結びつけらるか。FWフアンマを擁する前線の交代カードも重要なオプションになってくる。

河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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