バイエルン守護神ノイアー、35歳でもトップたる所以 こだわりの“試合準備”方法とは?

バイエルンの35歳GKノイアー【写真:Getty Images】
バイエルンの35歳GKノイアー【写真:Getty Images】

【ドイツ発コラム】35歳ノイアーにナーゲルスマン監督も信頼「今も世界最高のGK」

 2021-22シーズンのブンデスリーガ前半戦を首位で折り返したのは、やはりバイエルン・ミュンヘンだった。世界最高峰のFWロベルト・レバンドフスキをはじめ、FWトーマス・ミュラー、MFレロイ・サネ、FWキングスレー・コマン、MFセルジュ・ニャブリ、FWジャマル・ムシアラらが奏でる攻撃は破壊力抜群。17節終了時点で56ゴールというのは驚異的だ。

 ただ、バイエルンが凄いのは攻撃だけではない。失点数も16でフライブルクとともにリーグ最少。昨シーズンの同時期に25失点してたことを考えると、相当良くなっている。ユリアン・ナーゲルスマン監督就任による効果はここにも表れていると言えそうだ。

 そして最後尾に控えるGKマヌエル・ノイアーの健在ぶりが素晴らしい。35歳ながらいまなおワールドクラスなセービングを披露し続けている。クラブや代表で数多くのタイトルを獲得しても、さらなる高みへ到達するために自己鍛錬を怠らない。どんな対戦相手でもメンタルを整え、シャルケ時代から信頼しているGKコーチのトニー・タパロビッチとともに試合に向けての準備に抜かりはない。

 キャプテンとして、守護神としてチームに欠かせない存在であるノイアーに対して、ナーゲルスマン監督も絶対の信頼を口にしている。

「マヌエル・ノイアーは今も世界最高のGKだ。試合の時だけではなく、練習の時も素晴らしい。常にアクティブに関わろうとしてくれる。年齢的な衰えなど何1つ感じさせない」

 いったい、ノイアーはどのように試合に向けて準備をしているのだろうか。ドイツ紙に次のように明かしていたことがある。

「まずクラブアナリストが情報をフィルターにかけ、トニが僕にとって重要な要素を抜き出してくれる。原則的なチーム戦術的分析があり、同時に僕はGK用の分析がある。土曜日に試合があるとしたら、準備は木曜日から始めるんだ。ミーティングではセットプレーの分析、あとは個々選手ごとの話がある。試合当日に僕とトニは前日練習に参加していた対戦相手それぞれを詳細まで掘り下げて調べるんだ。試合前にスタメンが発表されたらそれに対応して、もう一度確認をする。もう毎年同じように取り組んでいるよ」

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中野吉之伴

1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。

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