なぜ浦和は5失点大敗したのか 嘘のような負けっぷりに浮かぶ“悪循環”と“冷静さの欠如”

浦和は神戸相手に5失点の大敗【写真:Getty Images】
浦和は神戸相手に5失点の大敗【写真:Getty Images】

公式戦10戦無敗だった浦和、32節神戸戦でまさかの1-5敗戦

 浦和レッズは2日のJ1リーグ第31節、アウェーでのヴィッセル神戸戦に1-5で大敗した。試合前の時点でリーグ戦が7戦無敗(6勝1分)、公式戦でも10戦無敗(7勝3分)で臨んできた好調なチームだったのが嘘のような負けっぷりだった。

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 この試合の前の時点で、リカルド・ロドリゲス監督が「現在のチームはハイプレスなどが非常に好調で、引いてブロックを作った際の守備も上手くいっているので、それをこのタイミングで変える必要性はないと思う」と話したように、前線にMF小泉佳穂とMF江坂任といった、トップ下やセカンドストライカー系の選手を並べるシステムを継続して神戸戦に臨んだ。

 しかし、試合開始から浦和のビルドアップに対して人数を合わせてきた神戸に対し、浦和は後手を踏んだ。これまでにもそうした相手がいなかったわけではないが、DF明本考浩が試合後に「神戸さんも寄せは速かったし、最初の時間帯はその圧に負けたという印象」と振り返ったように、そのプレッシャーを外すことができずに自陣でのボールロストが続いた。

 自陣からボールを前に運んでいくプレーが安定しなかった結果、小泉や江坂もボールキープを助けに下がってくる回数が増え、その結果として神戸はどんどん浦和陣内に選手が入ってくる状況になった。そこで相手の背後を突いた走り出しやロングボールで裏返すプレーもできず、自分たちがプレーできるエリアが狭くなっていく悪循環にハマった。

 そして前半8分という早い時間に失点すると、この日の浦和は持ちこたえることができずに前半だけで0-3のスコアに。後半からストライカーのFWキャスパー・ユンカーを投入したものの、最終的には1-5の大敗だった。

 ロドリゲス監督は試合後「少し説明がつかないところがあると思う」と話した。

「単純に、彼らが上回ったというところだと思う。我々ができなかったことを彼らにやられてしまった、我々がやりたいことができなかったというのが正しいのではないか。神戸戦前まですごく良い試合を続けてきたと思うし、流れもすごく良い中でのこういう敗戦だったので、少し上手く表現ができない。選手たちもフレッシュな状態だったが、試合になってみたらなかなか重そうな感じも見受けられた」

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