ブラジル人元Jリーガー、栄光の時を過ごした日本への感謝 「今も僕の心に住んでいる」

清水時代のアラウージョ【写真:Getty Images】
清水時代のアラウージョ【写真:Getty Images】

日本でプレーした清水、G大阪の両クラブへ感謝「一生大事にしながら生きたい」

 さらに、この年のJリーグで33得点をマークしたアラウージョは、国際サッカー歴史統計連盟(IFFHS)により、世界の主要国内リーグの年間得点ランキングにおいて、世界1位と発表された。

「ドイツで表彰してもらったんだ。世界でも、記録を作るチャンスというのは、そんなにあるものじゃない。それを僕は実現できた。チームの好調やサポーターに支えられてね。だから、僕はみんなを代表して、あの賞を受け取ったようなものだよ」

 最後に、日本のサポーターに向けて、メッセージを語ってもらった。

「まずは、僕に日本への扉を開いてくれた、清水エスパルスのサポーターへ、親愛を込めて。あの年、チームも僕もあまり良くなかったのが、今でも心残りだ。それでも、僕らを信じ、支え続けてくれた、あの愛情を忘れない。ガンバ大阪のサポーターへ。あれほど歓迎し、僕を信頼してくれた。そして、ともに戦い、大事なタイトルを獲得した。もう感謝しかないよ。もう一度、みんなを抱きしめたい。日本のみんなは今も僕の心に住んでいるし、思い出すたびに感じる温かさを、一生大事にしながら生きていきたい。こうして話しているだけで、今も感動してしまうよ。本当に、ありがとう」

(藤原清美 / Kiyomi Fujiwara)



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藤原清美

ふじわら・きよみ/2001年にリオデジャネイロへ拠点を移し、スポーツやドキュメンタリー、紀行などの分野で取材活動。特に、サッカーではブラジル代表チームや選手の取材で世界中を飛び回り、日本とブラジル両国のテレビ・執筆などで活躍している。ワールドカップ6大会取材。著書に『セレソン 人生の勝者たち 「最強集団」から学ぶ15の言葉』(ソル・メディア)『感動!ブラジルサッカー』(講談社現代新書)。YouTubeチャンネル『Planeta Kiyomi』も運営中。

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