伝説のミランOBが凋落の古巣を一刀両断! 「CEOは能なし」「バイエルンではありえない」

「ビジョン無きこのクラブには戻れない」

「まず言えるのは、このクラブの中には戻れないということだ。私たちの持つビジョンは、あまりにもかけ離れている。もしミランのようなクラブの一員になる日が来るならば、その時には自分の考えが反映される場所でなくては無理だ。恐らく、私のような考えの持ち主はミランのクラブ首脳陣にはふさわしくないと思われているのだろう」

 復活のビジョンがまったく見えない現在のミランには復帰したくない意向を明確にしている。だが、泥舟の名門を救いたいと願うOBは少なくないという。

「僕らのように過去にプレーした選手たちの何人もが、クラブに戻って立て直しの手助けをしたいと思っているんだ。でも、クラブで居場所を見つけることはできていない。そんなことはバイエルン・ミュンヘンではありえない。ミランにいた多くの人間がクラブに恩返ししたいと考えている。だが、チャンスが与えられないことは本当に残念なんだ。私についての話ではない」

 現在、ミランは中国企業への株式売却交渉が進んでおり、交渉が成立してもベルルスコーニ会長は3年間留任する可能性が高まっている。独断専行の名物オーナーに対するサポーターの怒りは沸騰しているが、「多くの批判はあるが、ベルルスコーニの仕事について忘れてはいけない」と一言。買収30年間でミランに数々の栄光とタイトルをもたらした元イタリア首相については恩義を忘れる様子はなかった。

 マルディーニ氏のような人格面でも定評の高いOBから愛ある厳しい批判を受けたミランはチャイナマネーを後ろ盾にどん底から這い上がることができるだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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