世界女王アメリカに「勝てた試合だった」 新生なでしこ初陣で高倉監督が得た手応えと課題

「修正するところはたくさんある」

 しかし、「いい形で点が入って優位に試合を進められたと思うんですが、ミスがらみの失点が多かったので勝てたかなと思います」と、試合は苦しい展開になった。前半のうちに1点を返されると、後半12分にはMF大儀見が退場処分になった。「10人になってからはやり方を変えず、引いて守らずにチャンスがあれば点を取りに行こうとした」というゲームプランも、同19分と同44分にゴールを奪われ、2-3と逆転された。

 それでも、アディショナルタイム3分には途中投入のFW横山久美(AC長野)が中盤のショートパスからの攻撃で同点ゴールを奪い3-3の引き分けに持ち込んだ。高倉監督も「守備の時間が長かったので選手にも疲労感もあったと思うが、よくスイッチを切り替えて決定的な仕事を横山がしてくれてよかった」と称えた。

 2014年のU-17女子ワールドカップでリトルなでしこを率いて世界一に輝くなど、実績を残してきた高倉監督は「修正するところはたくさんあるので、2戦目は勝ちに行きたい」と、アメリカと再戦する5日のゲームでの勝利を見据えた。2部から初選出のMF千葉園子(ASハリマアルビオン)をトップ下でスタメンに抜擢し、FW岩渕のワントップ起用や、MF大儀見の左サイド起用など初陣にも独自色を打ち出した高倉監督は、どのような次の一手を打つだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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