積極補強の清水、巻き返しなるか “20歳”新加入MFの輝きと“既存戦力”が放つ意地

清水は対横浜FM戦で獲得したばかりのMF松岡大起を即先発起用【写真:Getty Images】
清水は対横浜FM戦で獲得したばかりのMF松岡大起を即先発起用【写真:Getty Images】

【J番記者コラム】再開初戦で横浜FMと2-2、鳥栖から獲得したMF松岡大起が即先発

 世界のトップアスリートから感動と勇気をもらった57年ぶりの東京五輪が閉幕し、翌9日にはJ1リーグ10試合、J2リーグ11試合が開催された。J1リーグ第23節の清水エスパルス対横浜F・マリノス戦では、首都圏3県に緊急事態宣言が出されたことによりビジターエリアのチケット販売が中止されたが、試合前には両チームで唯一の五輪サッカー男子の日本代表として出場し、この試合でもメンバー入りした横浜FMのFW前田大然に対して、アウェーサポーターが不在のなかで清水サポーターから大きな拍手が送られた。

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 横浜FMはアンジェ・ポステコグルー前監督が先月退任し、アカデミーダイレクターの松永英機氏が暫定監督としてトップチームを指揮していたが、後任のケヴィン・マスカット新監督が8月5日に合流し、翌日の第6節ガンバ大阪戦で初采配、初勝利を収めていた。また、約4週間の中断期間中にFWオナイウ阿道がトゥールーズ(フランス)へ移籍し、新加入としてザンクトパウリ(ドイツ)からFW宮市亮、浦和レッズからFW杉本健勇を獲得して戦力を補強し、首位を独走する川崎フロンターレを7連勝で追っていた。前節のアウェーG大阪戦後は中2日での清水戦に備えて横浜には戻らず、静岡市内で調整し万全の準備を整えていたが、この試合では守備の要であるDFチアゴ・マルチンスが累積警告のため出場停止となっていた。

 清水はこの夏の補強ですでに前節に先発出場を果たしたDF井林章をサンフレッチェ広島から獲得し、その後にはフラメンゴ(ブラジル)からMFホナウド、チューリッヒ(スイス)からMFベンジャミン・コロリと2人の外国籍選手を獲得した。そして、サガン鳥栖で今シーズンの公式戦のほとんどに出場していた主力であり、年代別の日本代表にも選出され、金明輝監督の秘蔵っ子でもあるMF松岡大起を獲得した。松岡は「人間的にもプレーヤーとしても、もう1段階成長したい」と、この移籍決断の理由を話していたが、試合4日前にチームに合流した松岡は「自分でもしっくりきている」と言っていた背番号33のオレンジのユニフォームを着て、横浜FM戦のピッチに先発で立つことになった。

 約3週間の中断期間で「すべての面でレベルアップを図った」とロティーナ監督は自信を見せ、横浜FM戦のポイントを「良いプレーをすること。それによってミスも減り、そのミスを減らすことができれば、我々の良いサッカーを展開する可能性が高まり、積極的なアクションに繋がる。そしてボールを持つ時間が長くなり、フィニッシュする回数が多くなる」と話していたのだが……。

下舘浩久

しもだて・ひろひさ/1964年、静岡市(旧清水市)生まれ。地元一般企業に就職、総務人事部門で勤務後、ウエブサイト「Sの極み」(清水エスパルス応援メディア)創設者の大場健司氏の急逝に伴い、2010年にフリーランスに転身。サイトを引き継ぎ、クラブに密着して選手の生の声を届けている。

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