「最近ずっと考えてます」 鮫島彩、11年世界一の同志・近賀ゆかりの提言に呼応

大宮VのDF鮫島彩【写真:©WE LEAGUE】
大宮VのDF鮫島彩【写真:©WE LEAGUE】

なでしこの五輪8強敗退を受け、「代表が常に強くあるためには?」を自問自答

 2021年9月にスタートする日本初の女子プロサッカー「WEリーグ」に参入する大宮アルディージャVENTUS(大宮V)のDF鮫島彩が、公式インスタグラムを更新。なでしこジャパン(日本女子代表)が東京五輪サッカー女子のベスト8で姿を消し、2011年のドイツ女子ワールドカップ(W杯)で優勝を果たした当時のメンバーであるDF近賀ゆかり(サンフレッチェ広島レジーナ)が女子サッカー界に訴えた内容に、鮫島も「最近ずっと考えてます」と綴った。

 なでしこジャパンは今大会、グループEの3位で準々決勝に進んだが、前大会準優勝のスウェーデンに1-3で敗戦。主要国際大会では19年の女子ワールドカップ(W杯)に続き、決勝トーナメントでの初戦敗退という結果に終わった。

 2011年の女子W杯優勝メンバーで、12年のロンドン五輪銀メダル、15年のW杯準優勝を経験している近賀は7月31日、インスタグラムで「なでしこジャパンのみなさん、東京オリンピック2020お疲れ様でした」と自国開催のプレッシャーと戦い続けた選手たちを労いつつ、男子サッカーを引き合いに出しながら、女子サッカー界が直面する課題について持論を展開した。

「ここで感じたことは、10年前のW杯優勝という出来事はブームとして終わってしまったということです。これは女子サッカーの歴史の一部でシドニー五輪に行けなかったり、アテネ五輪への切符を獲得するための国立での戦い、W杯優勝、ロンドン五輪銀メダル、リオ五輪予選の敗退、東京五輪ベスト8など、これら全てを踏まえた上でこれからのことを考えていくことが大事だと私は思います。

 選手のみなさん、代表選手も代表選手以外の全ての選手に伝えたいことがあります。おそらく日本の女子サッカーはピンチです。批判や厳しいことを言われることがピンチなのではなく、興味を持ってもらえなくなっていることが何よりもピンチです。ただ、ここでこんなネガティブなことを伝えたいのではなく、、逆境に団結して立ち向かっていこう!! ということです。これはなでしこ・女子サッカーの良さではないでしょうか? 有難いことに日本女子サッカー初のプロリーグWE Leagueがスタートし、なでしこリーグも高いレベルを保ちながら行われています。海外にいる選手もここに所属する選手もそれ以外の皆さんもみんなの力で何倍にも大きな大きなグループして、サッカーに興味ある・なし関係なく日本のたくさんの人に応援したくなるスポーツにしていく努力をしていきましょう!!」

 この投稿を引用する形で、長年女子サッカー界を牽引し、東京五輪のメンバーからは落選となった鮫島が4日、インスタグラムのストーリー(24時間で自動削除される写真・動画)で思いを綴った。

「代表が常に強くあるためには? 欧州のように質の高いリーグ、多くの人に興味を持ってもらえるようなリーグにしていくためには? みんなに応援し続けてもらえるようなスポーツにするためには? 最近ずっと考えてます」

 開幕するWEリーグを含め、鮫島がどのように女子サッカー界を牽引していくのか、どうような道や可能性を提示していくのか、注目が集まる。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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