「危惧していた」 主将DF吉田麻也、NZ戦前の”危機感”告白「普通にやれば…」

キャプテンとしてチームを牽引したDF吉田麻也【写真:Getty Images】
キャプテンとしてチームを牽引したDF吉田麻也【写真:Getty Images】

PK戦制し2大会ぶりの五輪ベスト4進出、NZとの激闘の展開に言及

 U-24日本代表は31日、東京五輪サッカー男子の準々決勝でニュージーランドと対戦。0-0のまま迎えた延長PK戦を4-2で制し、2大会ぶり3回目のベスト4進出を決めた。PK戦の最終キッカーとして登場し、日本を勝利に導くシュートを決めた主将DF吉田麻也は「普通にやれば勝てるという雰囲気を危惧していた」と、激闘後の思いを明かした。

 勝てば2大会ぶり3回目のベスト4進出となる日本は、1トップにFW林大地を置き、2列目にはMF久保建英、MF堂安律、MF相馬勇紀が並んだ4-2-3-1システムでスタート。立ち上がりからボールを保持したものの、相手の固い守備を崩し切れない展開で前半を0-0で折り返した。

 後半も膠着した流れが続き、日本は前線1トップを林からFW上田綺世に入れ替えるなど、交代カードを切って打開を測る。同36分には、堂安のクロスから上田に決定機が到来するも、至近距離からのシュートをGKに当ててしまいスコアを動かせない。

 両者ともゴールは奪えず、試合は延長戦へ突入。日本は延長前半頭からMF三笘薫、MF板倉滉を、同後半から堂安に代えてMF三好康児を投入するも攻撃のリズムは生まれず、ニュージーランド守備陣を脅かせない。

 結局、延長戦でも決着はつかず、勝負の行方はPK戦へ。両者とも1人目を成功させたなか、ニュージーランドの2人目のキックをGK谷晃生がセーブ。ニュージーランドはさらに3人目も失敗したのに対し、日本は2人目の板倉、3人目のDF中山雄太が成功させ、4人目として吉田が登場した。

 PK戦に突入した際に事前に「蹴ると決めていた」と、試合後のフラッシュインタビューで明かした吉田。決めれば勝利するシチュエーションで冷静にフィニッシュし、2大会ぶり3回目のベスト4進出へ貢献した。

 延長戦を含めた120分間では、安定感が光る守備で統率。ニュージーランドと激闘になった展開については「相手がニュージーランドになって、普通にやれば勝てるという雰囲気を危惧していた」と、実力で劣る相手への先入観から隙が生まれることを警戒していたことを明かした。

 そうした油断を生み出さないために、「僕ら選手はタフな試合になるという気持ちの準備をしていた」と吉田。準決勝の相手は、本大会前最後のテストマッチで好勝負を演じたスペインが相手となるが、「ロンドン五輪の時にもメキシコとのテストマッチに勝って、準決勝で負けた。その悔しさを繰り返したくない。その経験を伝えられるのは僕だと思う」と、次戦へ向けて改めて警戒心を強めた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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