「久保クラスならワンチャンスで十分」 元日本代表DF、殊勲の決勝弾の“間合い”を評価

U-24日本代表MF久保建英【写真:Getty Images】
U-24日本代表MF久保建英【写真:Getty Images】

栗原勇蔵氏が南アフリカ戦の決勝弾を解説、殊勲の一撃に隠された駆け引きとは?

 森保一監督率いるU-24日本代表は22日、東京五輪のグループリーグ初戦で南アフリカと対戦。引いて守る相手を崩しきれない時間が続いたが、後半26分にMF久保建英(レアル・マドリード)がカットインから鮮やかな一撃を決めて1-0で勝利した。元日本代表DF栗原勇蔵氏は、「上手く巻いて、隙を突いた素晴らしいゴール」と称賛している。

 前半から再三相手ゴールに迫った日本は、MF三好康児(アントワープ)が1対1の決定機を生かせないなど、守勢に回った南アフリカを攻めあぐねた。

 後半に入っても久保、堂安律(PSV)らを中心に攻勢を強めたなか同26分、MF田中碧(デュッセルドルフ)のサイドチェンジを起点にゴールが生まれる。久保がペナルティーエリア右でボールを受けると、カットインから素早く左足を一閃。ボールは南アフリカのDFスブシソ・マビリソとDFレポ・マレペの間を切り裂き、左ポストをかすめてゴールに吸い込まれた。

 日本の“五輪第一号”にして、殊勲の決勝ゴールとなったが、栗原氏はあのシチュエーションでは対峙したマビリソもなす術がなかったとDF目線で分析する。

「南アフリカは5バック気味で引いて守り、あのゴールシーン以外は中を固めていました。ゴールの場面、久保のカットインに対して本来だったらボランチだったり、2列目の選手がカバーに来ないといけない。サイドの選手は基本、縦をやられるほうが印象が悪くなるので縦を切るもの。中は切っているけど、(マークに)ついていきづらい。そこで久保は中にカットインして、一番得意な形に持っていった。あの間合いになると(久保は)左利きなので中に行きやすいし、あの場所であれだけ足を振らせてもらえれば、久保クラスだったらワンチャンスで十分。上手く巻いて、完璧に隙を突いた素晴らしいゴールでした」

 栗原氏は、スコアレスの焦れる展開が続いていたなかで、後半26分に久保のゴールが生まれたことにも意味があったと語る。

「南アフリカが集中していたので、あと5分、10分(ゴールが)遅ければどんどん焦りになってくると思うし、あのゴールでまず負けはなくなった。このあともう1点獲りにいくのか、もしくはこのままクローズしにいくのか、試合展開を自分たちで作れました。あれ以上遅いと危なかったと思います。1-0というスコアを鑑みても、スーパーゴールに近い久保が贔屓目抜きに今日のMVPでしょう」

 日本が世界に誇る至宝は、南アフリカ戦でワンチャンスをモノにして強烈な輝きを放った。

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