マンチーニ監督の采配ズバリ イタリア、交代選手の2得点で延長戦の末にベスト8進出

イタリア代表がオーストリア代表に勝利し準々決勝に進出【写真:AP】
イタリア代表がオーストリア代表に勝利し準々決勝に進出【写真:AP】

キエーザ、ペッシーナが指揮官の起用に応えて活躍

 欧州選手権(EURO)でグループステージを3戦全勝突破で決勝トーナメントに臨んだイタリア代表が現地時間26日、16強でオーストリアと対戦。想像以上の苦戦で延長戦にもつれ込んだものの、ロベルト・マンチーニ監督が投入した交代選手の2ゴールで2-1と勝利を収めた。

 イタリアは2018年ロシア・ワールドカップ(W杯)の欧州予選で敗れて出場権を逃す大失態を演じた後、マンチーニ監督が就任して世代交代をしながらチームを立て直した。今EUROは予選を10戦全勝で突破し、グループステージまでを合わせて国際Aマッチ30戦無敗で決勝トーナメント初戦のオーストリア戦に臨んだ。

 しかし、イタリアは全体的には主導権を握るものの攻撃が噛み合わず、なかなか決定機と言えるような場面を作れずに試合が進んだ。逆に後半20分には、FWマルコ・アルナウトビッチにネットを揺らされるものの、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の確認でオフサイドの判定となり、ゴール取り消しと冷や汗をかかされた。イタリアはどこかピリッとしない試合のまま90分を終え、今大会初の延長戦に突入した。

 それでもイタリアは延長戦に入ると前半5分、逆サイドからのボールを右サイドのペナルティーエリア内、ゴールライン際のギリギリでMFフェデリコ・キエーザがヘディングでコントロール。さらに右足で飛び込んでくる相手をかわすタッチをすると、強烈な左足シュートを突き刺した。後半39分から出場していたキエーザが、マンチーニ監督の起用に応えた。

 EURO初ゴールとなったキエーザだが、データ分析会社「オプタ」によると、父のエンリコ・キエーザが1996年大会のチェコ戦(6月14日)にゴールしてから25年と12日を経ての“親子ゴール”になった。

 さらに、同15分にはセットプレーの2次攻撃からMFマッテオ・ペッシーナが左足シュートで追加点。ペッシーナも後半22分から途中出場していた選手であり、マンチーニ監督の采配がズバリ的中する形になった。

 その後、イタリアは延長後半9分にコーナーキックから1失点したものの、2-1で勝利。苦しみながらも準々決勝に進出し、国際Aマッチでの無敗も31試合に伸ばした。

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