柏MF、大怪我から9カ月ぶりの試合出場 “完全復活”に手応え「怖さがなかった」
柏MF戸嶋祥郎が浦和戦に途中出場、昨年9月以来のプレー「少しでも恩返しがしたい」
柏レイソルのMF戸嶋祥郎が、23日のJ1第19節浦和レッズ戦(0-2)の後半29分から途中出場。昨年9月27日に左脛腓骨骨折の重傷を負い、長期のリハビリを経て復帰を果たした。
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戸嶋は柏において攻守をつなぐリンクマンとして重要なプレーヤーだったが、昨年9月27日の横浜F・マリノス戦で相手選手の強烈なタックルを受けて負傷した。そこから約9カ月間を経て、この浦和戦でピッチに立った。
実際のプレータイムはアディショナルタイムも入れて約20分だったものの、「実戦から離れていたからなのか、心肺のところで差があった」と、コンディション的にはまだ十分でないことも痛感したという。それでも「いろいろな方が支えて、応援してくれていると感じていた。少しでも恩返しがしたいと思ってピッチに入った」という。
柏は現在、この浦和戦も含めてリーグ戦で8戦未勝利と苦しい状況にあるが、ネルシーニョ監督にとって戸嶋の復帰は嬉しい出来事になったと記者会見でコメントした。
「彼は実質、1年ほど戦線離脱して、真摯にリハビリ期間を乗り切ってくれた。怪我を克服してくれた。最近しっかりトレーニングができているし、リバウンドもなく、対人もできている。どの選手も必要だが、彼は守備と攻撃のつなぎができる。攻撃では決定的なラストパスも出せる。まだ怪我前と同じようにフィットするには数試合、実戦で感覚を取り戻す試合が必要だろうけれども、場数を踏めば怪我の前の状態にもコンディションが上がってくるのではないか」
柏は前線に外国籍選手も多く、それだけに最終ラインから中盤で支えていくことも必要になる。怪我から復帰してきた戸嶋は「スタジアムで見ている機会が多く、強度が低いと感じていた。戦術よりもそこを保つ、相手より早く動くことで優位性を取っていくチームだと思う」と、チームの課題を感じ取っている。
まずはこの日のプレーを振り返り、「今日は(プレーへの)怖さがなかったので、そこが良かったと思う」と復帰を喜んだ。今後の復調が求められる柏において、中盤で幅広いプレーができる戸嶋の復帰は心強い要素になると言えそうだ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)