「次やったら許さないと…」 吉田麻也、味方への“危険タックル”に怒り露わの理由を説明

ガーナ戦にフル出場のDF吉田麻也【写真:Getty Images】
ガーナ戦にフル出場のDF吉田麻也【写真:Getty Images】

後半26分にMF田中が削られ吉田が怒りの抗議、一触即発の雰囲気に…

 東京五輪を目指すU-24日本代表は5日、ベスト電器スタジアムでU-24ガーナ代表との国際親善試合に臨み、6-0と完勝した。前半にMF堂安律(ビーレフェルト)とMF久保建英(ヘタフェ)がゴールを奪うなど、終始相手を圧倒した日本だったが、後半26分には、U-24ガーナ代表選手の危険タックルを巡り、主将のDF吉田麻也(サンプドリア)が猛然と詰め寄り一触即発のムードに。このシーンについて試合後、吉田は「次やったら許さないという意思表示をしないといけない」と振り返っている。

 吉田、DF酒井宏樹(マルセイユ→未定)、MF遠藤航(シュツットガルト)というオーバーエイジの3人を加えたU-24日本代表にとって、この試合は本大会初戦で対戦する南アフリカ戦を想定した一戦だった。序盤からリズムを掴むと、前半16分に堂安のボレーで先制。同32分には久保のゴールでリードを広げ、さらに酒井が誘発したオウンゴールで3-0とリードを広げて前半を終えた。

 後半も攻撃の手を緩めない日本は、MF相馬勇紀(名古屋グランパス)、FW上田綺世(鹿島アントラーズ)の得点で5-0と大量リード。そうしたなかで迎えた後半26分に問題のシーンが起こる。

 センターサークル付近でMF田中碧(川崎フロンターレ)が、相手DFフランク・アッシンキから足裏での危険タックルを食らい一触即発のムードに。すると、すかさず主将DF吉田がアッシンキのもとへ駆け寄り、後方から襟元を掴んで怒りの抗議を行った。両チームの選手がその場に集い乱闘寸前になったが、アッシンキにイエローカードが提示され、試合は再開された。

 試合後にこのシーンについて問われた吉田は、「点差が開いてラフなプレーが出てきて審判も日本人。やりにくかったと思う。怪我もさせられない、ジャッジングは難しかったと思う」としたうえで、「僕はやっぱり、長谷部(誠/フランクフルト)さんみたいに優等生ではないので(笑)。かわいい選手たちが削られたら、そこは行かないといけない」とキャプテンとしての熱い想いを吐露。一方で、その行動の裏には経験豊富な吉田だからこその冷静な判断があったようだ。

「テレビで見ている人は、もしかしたらオーバーエイジなのに大人げないと思われるかもしれないが、ゲームマネジメントの一つ。次やったら許さないという意思表示をしないといけない。そのプレーの後は実際に(相手の)ラフプレーがなくなったと思う。そこは見て感じてほしい。ジャッジングであったり、スタジアムの雰囲気は今回はないですが、それを味方にすることも試合をマネジメントするのも一つの術です」

 OAの3選手が初めて揃って先発し、攻守が噛み合ったサッカーを披露したU-24日本代表。その経験とリーダーシップは、確実にチーム力を高めているようだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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