A代表メンバーも警戒 U-24代表MF久保建英、45分間で見せた“違い”と“課題”

久保建英はハーフタイムで交代となるも違いを見せるプレーを見せた【写真:Getty Images】
久保建英はハーフタイムで交代となるも違いを見せるプレーを見せた【写真:Getty Images】

個人で局面を打開する力は随一、U-24ガーナ戦は堂安や三笘らとの連係にも期待

 横内昭展コーチが指揮を執ったU-24日本代表は、3日に札幌ドームで行われたA代表とのチャリティーマッチで0-3と完敗を喫した。プレーの精度・強度で力の差を見せつけられたなか、意地を見せた1人が前半45分間プレーしたMF久保建英(ヘタフェ)だった。

 4-2-3-1のトップ下に入った久保は、チームが立ち上がりに失点し、ボランチのMF板倉滉(フローニンゲン)とMF中山雄太(ズウォレ)に収まらないこともあり、前半10分頃まではボールタッチがほとんどなく、チェイシングに追われていた。

 しかし、1タッチで捌いて徐々にリズムを掴み、違いを見せていく。前半23分、左サイドからのドリブルでDF植田直通(ニーム)を抜いてゴール前へ。同29分には、右サイドからのカットインでDF長友佑都(マルセイユ)のファウルを誘発してFKを獲得した。

 前半35分、左サイドでドリブル突破を仕掛けたシーンでは、植田とMF守田英正(サンタ・クララ)に挟まれ、植田のチャージを受けて転倒。ファウルをアピールしたが、コールされず、大の字になって無念さをにじませた。

 スタートポジションこそ中央だったが、久保はサイドに流れるなど臨機応変に動き、ボールが入れば“何かを起こす力”は、U-24代表メンバーの中でも際立っていた。FC東京時代の同僚で、久保がボールホルダーになると素早く潰しに来ていたMF橋本拳人は、「タケ(久保)や三好(康児)くん、上手い選手がいたのでそこは厄介だったなと思う」と印象を語っている。

 ただ、試合後に「勝負強さや球際の強さで負ける部分があった」とA代表との差を指摘したMF堂安律(ビーレフェルト)の言葉は、久保にも当てはまるだろう。A代表の守田が「インテンシティー、球際、切り替えはこっち(A代表)のほうが有利に働くと思っていたし、思った通りの試合展開だった」と語っており、久保は何度もピッチに打ち付けられている。

 A代表とのチャリティーマッチでは連動性を欠いた部分もあった。“入れ違い起用”だった堂安、出番のなかったMF三笘薫(川崎フロンターレ)との同時起用も含め、5日の国際親善試合U-24ガーナ戦(ベスト電器スタジアム)で真価が問われることになる。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)



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