「スペースを埋めてくると危惧したが…」 浦和監督、杉本交代&中盤強化の意図は?

浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督【写真:Getty Images】
浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督【写真:Getty Images】

杉本→伊藤の交代でマイボールが安定 後半30分から2ゴールを奪って逆転勝利

 浦和レッズは、25日に行われたホームでのJ1リーグ第11節大分トリニータ戦に3-2で勝利した。リカルド・ロドリゲス監督は、1点ビハインドで迎えたハーフタイムにシステム変更。そして、途中投入したMF田中達也が決勝点を奪い采配が、ズバリとハマった。

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 浦和は23日のトレーニングを公開し、ロドリゲス監督は1トップと2トップの2つのシステムを試していた。この日はFW武藤雄樹とFW杉本健勇の2トップでスタートし、前半3分には杉本がボールを収めたところを起点に先制点も奪った。しかし、その後は「先制点の入ったリラックスもあって緩んでしまったかもしれない」と指揮官が話す状況から、マイボールの安定しないなかで前半のうちに逆転された。

 すると、ハーフタイムで杉本に代えてMF伊藤敦樹を投入。追いかける展開でFWを削って1トップにする交代となったが、これによってマイボールが安定。押し込み続ける展開のなかで、MF汰木康也、MF田中達也、FW興梠慎三といった選手たちをピッチに送り込んだ。すると、後半30分にセットプレーの二次攻撃で同点に。そして同37分には、汰木や交代でポジションの変わったMF明本考浩が絡んだチャンスを、田中が最後に決めて決勝点とした。

 ロドリゲス監督は「途中から入った選手を含めて全員でしっかり戦えた。前半は相手の前でプレーしていたが、後半に中や背後を取ることができたと思う」としたうえで、ハーフタイムでの切り替えについてこう話した。

「狙いとしていたスペースを有効に使えない難しさがあった。そのため、途中で交代することになった。相手の形が普段と違うこともあるし、杉本はよりFWに近い選手で、小泉(佳穂)のほうが見つけたいポジションを使えたと思うし、結果的にそれが上手くいったと思う。伊藤敦樹や田中達也、全員が一つになって戦ったのが良かったこと」

 必ずしも前線の人数を増やすことが、ゴールへの圧力になるわけでないという采配の深みを見せることになった。トレーニングで準備していた2パターンを切り替えながら戦い、「後半は相手がリードしていて、前に出てこなくてスペースを埋めてくると危惧したが、うまく打破しながらできた」と、指揮官にとっても会心の勝利になったようだ。

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