欧州列強の現在地は? “波乱”ドイツの意外な起用法と“脱ロナウド”ポルトガルの充実

若手が台頭するイングランド、特に前線はタレント豊富

■ベルギー
 グループEの首位。チェコとの激突は1-1だった。ケビン・デ・ブライネ、ロメル・ルカク、ドリース・メルテンスのロシアW杯メンバーは健在。ユーリ・ティーレマンスが台頭している。エデン・アザールがいない物足りなさはあったが、プレーぶりは洗練されていてすっかり強豪国の風格。

■イングランド
 3連勝でグループIの首位。ラヒーム・スターリング、フィル・フォーデン、ハリー・ケイン、ドミニク・キャルバート=ルーウィン、マーカス・ラッシュフォード、ブカヨ・サカと前線のタレントは豊富。これにまだジェイドン・サンチョもいるわけで、比較するとMFがやや地味かも。リーズのカルバン・フィリップスがレギュラーっぽい。リーズは降格して久しく、プレミア復帰は今季からだから、リーズ一筋のフィリップスもプレミアリーグの経験自体は1シーズンないわけだ。大出世である。マルセロ・ビエルサ監督のおかげだろうか。

 ロシア大会で4位、若手も多いのでカタール大会は優勝候補かもしれない。

(西部謙司 / Kenji Nishibe)



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西部謙司

にしべ・けんじ/1962年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌の編集記者を経て、2002年からフリーランスとして活動。1995年から98年までパリに在住し、欧州サッカーを中心に取材した。戦術分析に定評があり、『サッカー日本代表戦術アナライズ』(カンゼン)、『戦術リストランテ』(ソル・メディア)など著書多数。またJリーグでは長年ジェフユナイテッド千葉を追っており、ウェブマガジン『犬の生活SUPER』(https://www.targma.jp/nishibemag/)を配信している。

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