アトレチコがバルサ撃破でCL逆転4強 MSN不発で連覇の夢消える

グリーズマンの2ゴールでスペイン勢対決制す

 闘将ディエゴ・シメオネ監督率いるチームの執念が、バルセロナの連覇を阻止した。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝アトレチコ・マドリード対バルセロナの第2戦はフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンの2得点によって2-0で勝利。合計スコア3-2で2季ぶりの4強進出を果たした。

 アトレチコは準決勝進出を果たすためには1-0か2点差以上の勝利が必要とされた。その中でシメオネ監督は第1戦で先制点を挙げながら、10分間で2度の警告を受けて退場し、出場停止のFWフェルナンド・トーレスの代役にFWヤニック・カラスコを起用。FWグリーズマンを1トップ気味に据えつつ、守備時には前線に2枚が並ぶような形にして、バルセロナお得意のポゼッション対策を徹底した。

 一方のバルセロナは、リーガではレアル・マドリードとの“クラシコ”、レアル・ソシエダ戦で連敗を喫して勢いに陰りがみられるが、看板の「MSNトリオ」が前線に並び、MFアンドレス・イニエスタやDFジェラール・ピケらお馴染みの面々がピッチ上に並んだ。

 満員のビセンテ・カルデロンの観客はホームチームの逆転劇を信じ、鮮やかなコレオグラフィーと「ともに勝利を」との文字で迎えいれた。アトレチコはその勢いに乗って前半3分に右サイドを攻略し、最後はガビがファーストシュートを放つ。その1分後には左サイドからカラスコが右足インフロント、同7分にはクロスからグリーズマンが頭で合わせるなど、立て続けにフィニッシュまで持ち込んだ。

 対するバルセロナは同10分以降からボールを支配し始めるが、アトレチコの組織的かつ勇猛果敢なプレスを警戒してか、自陣でリスクを負わないパス回しを重視した。左サイドのFWネイマールを使った仕掛けこそ見られたが、アトレチコ守備陣の厳重な監視によってFWリオネル・メッシ、FWルイス・スアレスが高い位置でボールを受けるシーンはほぼ皆無。同21分にはアトレチコのカウンターにメッシがディフェンスしてボールを奪うなど、いつもとは違うテンポで試合を進めた。

 

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