【ACL帯同記】横浜FM、“史上初”決勝T進出の舞台裏とは? カタールで奔走するスタッフたちの素顔

本当は前列に6名、後列に5名が正解なんです【写真提供:横浜F・マリノス】
本当は前列に6名、後列に5名が正解なんです【写真提供:横浜F・マリノス】

願いを込めた“イケメン過ぎる”いつものルーティン

 4度目の挑戦で、クラブ史上初のACL決勝トーナメント進出を決めた全北現代戦。通常であればオフィシャルカメラマンが試合前の選手集合写真を撮影しますが、今大会は規定によりベンチ付近にカメラマンを配置できません。そのため、オフィシャル登録をしている私が、代わりに撮影を行っています。不慣れな作業ゆえに、この日はミスが発生。コロナ禍以降、前に6名、後ろに5名の隊列で写真撮影を行っていますが、この試合では前に5名、後ろに6名の隊列に。写真を確認するまでそれに気付かず……。結果として後列の両端の選手が前列の選手に少し被ってしまいました。畠中選手、オビ(・パウエル・オビンナ)選手、ごめんなさい……(苦汗)。

 イレギュラーな業務が発生するのは海外遠征あるある。普段はしていない仕事だから仕方ないではなく、ミスを繰り返さないために意識して取り組んでいきます! そして、もしこの帯同記を選手の誰かが見ているとしたら、前列に6人! 後列に5人!を頭の片隅に置いておいてもらえると助かります(笑)。すでに他力本願です(笑)!

同じ角度で丁寧にボールを並べていく山崎さんの姿はイケメン過ぎ【写真提供:横浜F・マリノス】
同じ角度で丁寧にボールを並べていく山崎さんの姿はイケメン過ぎ【写真提供:横浜F・マリノス】

 連載第3回の締めは、またまた登場の山崎さん。ウォーミングアップのサポートも行う彼ですが、どの試合でも必ず行うルーティンがあります。それはアップ終了後、キックオフ前に選手たちが使用するボール5球を、ベンチ前のタッチライン沿いに綺麗に並べるのです。少し見にくいかもしれませんが、ACLの大会ロゴを一番上にして、5球とも同じ柄になるように丁寧に置いています。撮影をしている時に、「こんなの、撮ってどうするの?」と笑っていた彼ですが、勝利を祈りながら一つひとつボールを置く姿はイケメン過ぎです。本当に祈っているのかどうかは知らないですが(笑)。選手のみでなく、このようなスタッフの一つひとつのこだわりが、チームに勝利をもたらしているのでしょう。

 余談ですが、少し見えている「YFM」という文字はもちろん、横浜F・マリノスの略ですが、他のチームの練習ボールと混ざらないように各チーム独自の印をつけています。ボール一つ購入するのも高いですからね……。

 おまけで、もう一つ余談です。その「YFM」ですが、テレビでACLをご覧いただいている方はスコア表示で気付かれた方もいらっしゃるかもしれません。以前、表記されていた「YKM」から、チームの正式略称である「YFM」に変更しています。だって個人的に、「YKM」にしっくりきていなかったんですもん。ちゃんと職場の方々にも確認は取っていますのであしからず(笑)。

 ということで、無事に決勝トーナメント進出を決めることができましたし、もう少しだけ、この帯同記にもお付き合いいただければと思います。F・マリノスのファン・サポーターの皆様はもちろんのこと、サッカーファンのみならず、この連載をご覧いただいた方々に少しでもACLという大会やプロサッカークラブのことを知っていただけたらうれしいです。次回もお楽しみに!

(横浜F・マリノス マーケティング・FRM担当・矢野隼平 / Shumpei Yano)



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