【ACL帯同記】横浜FM、“史上初”決勝T進出の舞台裏とは? カタールで奔走するスタッフたちの素顔

急遽、床の電源盤がフル稼働することに【写真提供:横浜F・マリノス】
急遽、床の電源盤がフル稼働することに【写真提供:横浜F・マリノス】

サッカーだけじゃない!? 食にまで及ぶ選手の嗅覚

 第2戦目の試合当日、3日前にも使用したアル・ジャヌーブ・スタジアムが会場なので余裕を持って準備していましたが、国際大会はそんなに甘くはありませんでした。「メディカルルームの電源が使えない!」とのことで、すぐにスタジアムマネージャーに来ていただき、原因究明を急ぎます。結果、壁側から電源を供給するブレーカーが落ちていることが判明。急遽、床から電源を取ることに。

エスプレッソマシンと充実したホスピタリティー【写真提供:横浜F・マリノス】
エスプレッソマシンと充実したホスピタリティー【写真提供:横浜F・マリノス】

 常設されている冷蔵庫に電圧が取られていることが原因だったようで、「冷蔵庫一つで!?(笑)」とびっくりしましたが、迅速な対応をしていただきました。ホッとしたのも束の間、今度は「エスプレッソが出ない!」ということで、マシン自体を交換していただきました。ここでも、大会、スタジアム側の素晴らしいホスピタリティーを感じました。

 すでにご存じのとおり、上海上港との2戦目は残念ながら1-2の敗戦。とはいえ、まだまだ大会は再開したばかり! アジア王者の称号を横浜へ持って帰るまでの旅は続きます。

ロッカーに用意されているスナックの新たな食べ方を発見した大津選手(手前)【写真提供:横浜F・マリノス】
ロッカーに用意されているスナックの新たな食べ方を発見した大津選手(手前)【写真提供:横浜F・マリノス】

 試合後にロッカーを片付けているなか、第2回の帯同記でもご紹介した「高く積まれたスナックの箱」を選手・スタッフ用に用意。フルーツを始め、様々な種類の食事が入っているのですが、大津祐樹選手から「このシリアルバーでチョコを挟むと美味しいのでは?」との提案が。そこで、実際にスタッフで作って食べてみると、「うまいっ!!」。完全に別物だと思い込んでいたシリアルバーとチョコレートですが、確かにシリアルバーは4つ、チョコは2つずつ箱に入っています。3日前の試合の時には誰も気づかなかった組み合わせをすぐに気づいてしまうあたり、さすがはサッカー選手の嗅覚といったところでしょうか(笑)。お気づきのとおり、食べる量は緒方くんが圧倒していました。

洗濯物を畳む大先輩の西澤さん(左)と大島さん(右)【写真提供:横浜F・マリノス】
洗濯物を畳む大先輩の西澤さん(左)と大島さん(右)【写真提供:横浜F・マリノス】

 洗濯物は数が多いため、一つの部屋でまとめて回収し、回収した部屋へ戻していただくフローとなっています。戻ってきた洗濯物を一つひとつ畳む作業もまた、スタッフのお仕事。上海上港戦後も、いつもどおりに洗濯物を畳んでいると、そこには現役時代にコンサドーレ札幌(現・北海道コンサドーレ札幌)などで活躍され、現在はチームオペレーションダイレクターを務める西澤淳二さん、そして2017年にJリーグ功労選手賞を受賞されたF・マリノスのレジェンドの1人、大島秀夫さんの姿も。「これは誰々の仕事」と括るのではなく、スタッフ一体となって作業するチームワークこそ、長い海外遠征を過ごすうえで重要な要素です。それにしても、諸先輩方と過ごす時間は本当に笑いが絶えません。

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