【ACL帯同記】横浜FM、カタール遠征の裏側 コロナ禍の異国で痛感した“サッカーができる幸せ”

ホテル側との食事メニューの調整には時間を費やしたという【写真提供:横浜F・マリノス】
ホテル側との食事メニューの調整には時間を費やしたという【写真提供:横浜F・マリノス】

PCR検査の結果を受けて感じた当たり前でないこと

 チェックイン後は空港到着時に受けたPCR検査の結果が出るまで、選手もスタッフも全員が部屋で待機。朝食と昼食は各部屋に運ばれてきたのですが、2食合わせて計5つの目玉焼きが出てきたことには驚きました。それでも、日本人の口に合わせて醤油を用意していただいており、美味しくいただくことができました。

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 実は、渡航の約1カ月前からカタール滞在における各調整を担当してきたのですが、ホテル側と調整をするうえで最も時間を費やしたのが、この食事メニューでした。通常時とは異なり、感染症対策で料理に関しても様々な制約があります。とはいえ、体が資本の選手のエネルギー源である食事を妥協することはできません。その両者のバランスのなかで最適なメニューを見つけ出す、という経験はとても貴重でした。

今回の遠征で滞在するホテルの一室【写真提供:横浜F・マリノス】
今回の遠征で滞在するホテルの一室【写真提供:横浜F・マリノス】

 また、公式サイトでもリリースさせていただきましたが、ホテルの部屋で待機中に、空港到着時に受けたPCR検査でチームスタッフ1名が新型コロナウイルス感染症Reactive判定であったとの連絡を受けました。今回、私はチームマネージャーという立ち位置でチームに帯同しているので、外部からの連絡を受ける窓口となっていますが、この連絡を受けた時のショックは、今後忘れられないぐらいに大きいものでした。改めて、サッカーができることが当たり前ではないんだと痛感させられました。

 検査結果がすべて出揃い、チームは夜にカタールでの初練習を行いました。普段、運営担当をしている私は日本では練習を見に行く機会はほとんどありません。選手たちとコミュニケーションを取る意味でも、海外で行う練習は非常に貴重な時間だと捉えていました。そこで、見よう見まねで給水用の水を準備したり、ボール拾いをしたり、動画や写真を撮ってみたり、一つひとつの時間が経験となり、積み重なっていく感覚がとても楽しかったです。

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