クロップ監督、プレミアの過密日程に苦言 放送局の“問題”指摘 「全世界が変わったんだ」
リバプールはファン・ダイク、ゴメス、ケイタらが相次いで故障する苦しい台所事情
リバプールを率いるユルゲン・クロップ監督が改善の兆しがないリーグの過密スケジュール問題について、放送局にも問題があると苦言を呈した。英公共放送「BBC」が報じている。
クロップ監督は以前からイングランドの過酷な日程に関して改善すべきとの声を挙げてきた。交代枠がコロナ禍での5人から再び3枠に戻されたことにも反発するなど、選手への肉体的な負担について懸念を示している。
そして今季、リバプールはオランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクやイングランド代表DFジョー・ゴメスら相次ぐ負傷者に悩まされており、22日のプレミアリーグ第9節レスター戦(3-0)でも新たにギニア代表MFナビ・ケイタがハムストリングを負傷した。
状況は深刻だとして、クロップ監督は英公共放送「スカイ・スポーツ」の記者ジェフ・シュリーブス氏とのインタビューのなかで、放送局の契約の都合で決まっている試合の日程について苦言を呈したという。
「スカイとBTは話し合う必要がある。水曜日と土曜日の12時半に試合をし続けていれば、シーズンを終えるまでに選手が11人も残っているかは分からない。もし(放映権)契約について言われたら、私は本当に怒るだろう。なぜならその契約はCovid(コロナ)に合わせて作られたものではないからだ。あなたは今フェイスマスクをつけてここにいる。我々はそれに適応している。すべては変わったが、放送局の契約だけは『いや、このままだ』となるのはどうしてだ? すべてが変わった。全世界が変わったんだ」
クロップ監督はリバプールだけでなく、多くのクラブで負傷者が相次いでいることを例に挙げ、選手のローテーションすらままならない状況であることを切実に訴えている。
「昨日(バルセロナのジェラール・)ピケが膝の大きな怪我をした。今日は(アーセナルのブカヨ・)サカだ。詳しくは知らないが、膝の怪我のようだ。彼は代表ウィークにイングランド代表で3試合すべてに出場した。ローテーションをしろというが、誰を起用すればいいんだ? 攻撃的な選手はいるが、残りはみんな若い子どもたちばかりだ」
クロップ監督は負傷者が出る可能性に備え、試合では終盤まで交代枠を温存しなければならないとも話している。選手への負担増加が懸念されるこの現状が見直されることはあるのだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)