鎌田大地が持つ“ポテンシャル”にフランクフルト指揮官期待 「将来的に高値で…」
2019年の夏にクルーゼ獲得を見送り、鎌田の成長に懸けたことを明かす
フランクフルトの日本代表MF鎌田大地は今季、リーグ戦全7試合に出場し、ここまで1得点3アシストを記録している。主力としての地位を確立しているなか、アディ・ヒュッター監督は「将来的に高値で売却する可能性がある」とその将来性に言及した。ドイツ紙「ビルト」が報じている。
鎌田は2019年の夏にベルギー1部シント=トロイデンへの期限付き移籍から復帰し、19-20シーズンは1年を通じて主力として活躍。ブンデスリーガでは28試合2得点、UEFAヨーロッパリーグ(EL)では10試合6得点を記録した。
ただ、シント=トロイデンからの復帰直後は、同じ攻撃的MFの枠を競合する選手として、元ドイツ代表MFマックス・クルーゼの獲得が噂されていた。「キッカー」によると、ヒュッター監督は「1年前に強化部門が彼のマネジメントと話し合いを行ったのは事実だ」と認め、当時を振り返っている。
「彼は間違いなく、我々に創造性をもたらしてくれる存在だった。(クルーゼが現在所属する)ウニオン・ベルリンのアシスタントコーチとも話したが、クルーゼはウニオンのレベルを明確に引き上げたと言っていたよ」
一方で、その移籍話は成立せず、クルーゼはトルコ1部フェネルバフチェに移籍。今夏からウニオンへと活躍の場を移している。ヒュッター監督はその理由について、「我々はダイチ・カマダを見つけていた。彼はまた違ったタイプだが、将来的に高値で売却する可能性がある選手だ。(将来的な売却は)クルーゼでは実現できるか分からないことだ」と鎌田の存在に言及。今夏はクルーゼ獲得の噂も出なかったことについては、次のように続けた。
「鎌田のような若い選手が素晴らしいシーズンを過ごした後に、何ができるだろうか? クルーゼのような選手は、フランクフルトのベンチに座ることをよしとしないだろう。そうなれば、鎌田はどうする? クラブの哲学として、若い選手を育てて売るというものがある。そして鎌田は若く、ポテンシャルのある選手だ」
中堅クラブとして、“育てて売る”サイクルを重視しているフランクフルト。鎌田はピッチ上での活躍、そして将来的な移籍金収入という経営面でも、大きな期待を懸けられているようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)