ポルトガル遠征中の手倉森Jが前回大会優勝のメキシコから金星 浮かび上がった手応えと課題

課題を残した後半

 後半から手倉森監督はDF岩波拓也(神戸)に代えてDF奈良竜樹(川崎)、MF豊川雄太(岡山)に代えてMF井手口陽介(G大阪)を入れて3ボランチに変更した。しかし、ボールの奪いどころが下がったことでメキシコに主導権を渡してしまう。結局、同10分にMF原川力(川崎)に代えてFW金森健志(福岡)をピッチに送り込んで4-4-2システムに変更した。さらに、最終予選のメンバーに入っていなかったMF鎌田大地(鳥栖)を同20分に送り込み、新戦力のテストも行った。

 そうした中での同24分、日本の左サイドから展開された攻撃でメキシコにゴールを許し、2-1と1点差に詰め寄られた。その直後に、手倉森監督はMF関根貴大(浦和)とDF小泉慶(新潟)の2人の新戦力を投入し、全ての交代枠を使用した。

 後半のメキシコは日本の中盤、中央での守備の堅さを避けるように徹底してサイドにボールを展開して攻め込んだ。日本はボールを奪った後の攻撃でミスが多く、FW久保はほとんどボールを触れないような状況に陥り、波状攻撃を許す展開になった。同点ゴールこそ奪われないものの、6人の選手交代を加味しても、一度崩れたリズムをどう立て直すかという課題が残るゲーム運びで時間が進んでいった。

 最後まで苦しいゲーム展開ながら、日本は1点差を守りきり2-1で勝利した。素晴らしい前半と、課題を残した後半という対照的な面が現れた一戦になった。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング