ハリルジャパンに新オプション誕生か キャリア初の左MF挑戦を果たした柏木の戸惑いと手応え

広島、浦和、世代別代表でも中央でプレー

 逆サイドに位置した原口元気(ヘルタ・ベルリン)は、2014年6月まで浦和で共にプレーした間柄だが、その持ち味は大きく異なる。サイドに開いてボールを受けて、そこからドリブルやワンツーでカットインしていく動きでは原口に一日の長があった。しかしながら、そうした持ち味の違う選手が左右に配置されることには新しい可能性があるのも事実だ。

 この新システムは「(試合)前日しかやっていない」と、急ごしらえだった感は否めないが、それでもチームが全体に機能性を失わなかったことは大きな一歩になった。「代表定着なんて全く思っていない」と、危機感を持つ男は29日のシリア戦に向けて「総力戦だし、誰が出てもおかしくないと思う。今日は無難に、ある程度ちゃんとプレーできたし、切り替えの速さも出せたのは良かった」と、一定の手応えは得ることができた。

 日本代表のゲームメーカーとしてバヒド・ハリルホジッチ監督も期待するレフティーは、強豪との対戦機会に出場するチャンスをつかむためにも、こうした格下相手との対戦で実績を積み重ねていくことが求められている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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