吉田麻也、名古屋ユースの後輩・菅原に“愛のムチ” 「抱きしめてお祝いしたいくらいだけど…」

カメルーン戦でA代表デビューを飾ったDF菅原由勢とキャプテンを務めるDF吉田麻也【写真:ⓒJFA】
カメルーン戦でA代表デビューを飾ったDF菅原由勢とキャプテンを務めるDF吉田麻也【写真:ⓒJFA】

吉田麻也の後輩・菅原は9日の国際親善試合カメルーン戦でA代表デビュー

 森保一監督率いる日本代表は12日、オランダ・ユトレヒトで国際親善試合コートジボワール戦(13日)に向けて合宿8日目を迎えた。9日の国際親善試合カメルーン戦は、後半の頭から3バックに変更し攻撃の活性化を図ったものの、スコアレスドローに終わった。オンラインでの取材に応じた主将のDF吉田麻也(サンプドリア)は、カメルーン戦でA代表デビューを果たした名古屋グランパスユース出身の後輩DF菅原由勢(AZ)を祝福しつつ、「厳しく接していかなければいけない」と、“親心”をのぞかせた。

 菅原はカメルーン戦の後半41分、0-0の場面でMF原口元気(ハノーファー)に代わって左ウイングバックで途中出場。3バックの中央で最終ラインを守る吉田と腕でタッチしてピッチに入った。

 菅原は吉田の背中を追っていた。東京五輪世代の主力として活躍が期待されるなか、初めてのA代表招集。名古屋グランパスの下部組織出身で、ユース所属の高校2年生だった2018年に2種登録。同年の開幕戦となるガンバ大阪戦でJ1史上2位の若さとなる17歳7カ月27日でスタメンを務め、トップ昇格を果たした。そして昨年夏にAZへの移籍が決定。海外1年目で16試合2得点の活躍を見せた。そのなかで、ずっとA代表を見据えてきた。

 18年ロシア・ワールドカップ(W杯)前には、当時所属していた名古屋ユースから吉田に贈る応援メッセージを国旗に書いた。ほとんどの選手が「頑張ってください」とメッセージを送ったなかで、1人だけ「待っててください」と書いたのが菅原。吉田は当時のことを「覚えていた」という。

「常にグランパスのユースから上がってくる選手は意識してしまうし、頑張ってほしい。ユースから上がってA代表までという例が多くないクラブだと思うので、もっと多くの選手が昇格してトップでやって欲しいし、A代表で一緒にできればベスト。帰った時には(名古屋で)練習参加するようにしているし、そういうなかで出会った由勢のような選手と一緒にやれるのは素晴らしい」

 今回、“オール欧州組”として招集された後輩。合流直後、吉田は「もう来ちゃった」「すぐ来ちゃったよ」と茶目っ気たっぷりに祝福したという。だが、国際Aマッチ101試合の経験を持つ主将は、厳しい世界を知る。

「今回もチャンスが訪れて、そういう関わりがある選手が来てくれたのはとてもうれしい。ユースの後輩、本来なら抱きしめてお祝いしたいくらい。でも、自分が代表で経験したことを思うと、来るだけでは意味がないし、(代表に)呼ばれ続けて何年も欧州でプレーしてステップアップすることこそが厳しいと思う。だからこそ厳しく接していかなければいけないと感じる」

 これからを期待して、あえてハッパをかける吉田。若手ともコミュニケーションを取り、信頼関係が構築できているからこそ出てくる言葉なのだろう。

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(FOOTBALL ZONE編集部)



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