日本人元Jリーガーが南米ペルーで奮闘 “コロナ禍”のリーグ再開「同部屋の選手も陽性に…」

ムニシパルでプレーする元柏レイソルのMF澤昌克【写真提供:デポルティボ・ムニシパル】
ムニシパルでプレーする元柏レイソルのMF澤昌克【写真提供:デポルティボ・ムニシパル】

元柏レイソルのMF澤昌克、5カ月ぶりに再開したペルー1部リーグの初戦に途中出場

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で中断していた南米ペルーのサッカー1部リーグが現地時間18日、約5カ月ぶりに再開した。デポルティボ・ムニシパルでプレーする元柏レイソルのMF澤昌克は、サン・マルティン戦に後半途中から出場。チームは1-0で勝利し、白星で再スタートを切った。

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「ホッとしました。約4カ月間、自宅でトレーニングをし、その後は合宿で缶詰状態でしたけど、少しでも日常が近づいている感じがします。今季のリーグ自体が中止になってしまう可能性もありましたけど、ずっと再開を待ち遠しく思っていました。始まったら呆気なかったですが、勝ち点3を取れたし、いいスタートが切れた。コロナの特別ルールで交代枠も3人から5人に増えたことで、ベンチ入りメンバーも含め、チームのモチベーションは高いですね」

 澤は8月1日に行われたリーグ再開前唯一の練習試合、アリアンサ・リマ戦でも後半に途中出場し、0-1で迎えたアディショナルタイムに同点ゴール。この日は得点こそなかったが、リーグ再開初戦で勝ち点3を手にし、チームは7試合を終えて勝ち点10で8位に浮上した。

 人口約3200万人のペルーでは、20日現在で感染者数は世界で6番目に多い55万8000人、死者数は同9番目の2万6834人。南米ではそれぞれブラジルに次ぐ数字となっている。1日の感染者数が1万人を越えた日もあり、今季はシーズン終了まで無観客でリーグ戦を開催することがすでに決定している。

 当初は8月7日からリーグ戦を再開する予定だったが、その最初の試合、7日のADカントラオ対ウニベルシタリオ戦で、スタジアムの外に多くのサポーターがマスクを着用せずに集結。政府は公衆衛生上のリスクから、国民に対し、集会の開催や人が1カ所に多く集まることを禁じていたが、このルールが破られたため、8、9日に予定されていた残りの9試合は再び中止とされた。

 その後の判断はリーグやサッカー協会の手を離れて政府に委ねられ、今季のリーグ中止も検討されたが、最終的にこの日の再開が決定。とはいえ、現在感染者の選手を抱えるチームも1部全20チームで5つ以上あり、感染者の多いチーム同士の対戦となる1試合は延期となった。

「観客がいないと、ゴールが決まった時や勝った瞬間は歓声がないので違和感はあるし、観客がいたほうが気持ちいいんですけど、ベンチから見ていても臨場感があるし、声も通る。ボールにスパイクが当たる音も聞こえる。試合中は集中しているので無観客であることは、そこまで気にならなかったですね。ただ、試合前日のPCR検査は毎回ドキドキします」

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