“失明危機”DF、クラブW杯出場チームに移籍し衝撃の経験 「槍で一突きされる覚悟を…」

ニュージーランドのハミルトン・ワンダラーズに所属するDF松本光平【写真提供:11aside】
ニュージーランドのハミルトン・ワンダラーズに所属するDF松本光平【写真提供:11aside】

【松本光平インタビュー|第3回】オセアニアを渡り歩いた“旅人”DFが30歳でクラブW杯に初出場

 今、この瞬間、必死に戦い続けている選手がいる。31歳のDF松本光平だ。昨年12月に開催されたFIFAクラブワールドカップ(W杯)に唯一出場した日本人選手。オセアニア王者ヤンゲン・スポール(ニューカレドニア)の一員として出場を果たし、バルセロナのレジェンド、シャビ・エルナンデス監督が率いるアル・サッドと対戦した。現在はニュージーランドのハミルトン・ワンダラーズに所属するが、新型コロナウイルスの影響を受けての自粛期間中に不慮の事故に見舞われた。アクシデントにより、右目の”失明危機”に陥った。そんな松本が「Football ZONE web」の取材に応じ、悪夢の事故から手術までの状況、アカデミー時代の“禁断の移籍”に続いて「衝撃的なクラブW杯」について振り返った。

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 松本は5月中旬、新型コロナウイルスの影響を受けてニュージーランドの自宅で自主トレーニング中に事故に遭った。ガレージの壁に取り付けたチューブを使って鍛えている時、留め具が外れて右目を直撃。左目にもチューブが強打した。ハミルトンの病院では「手の施しようがない。視力が戻ることはもうない」と宣告され、帰国後に横浜の眼科を受診。「回復する可能性は1%か2%」と言われたが、二つ返事で手術を決意し、右目の“失明危機”と戦った。

 悲劇の半年前、松本はキャリアの“転機”とも言えるクラブW杯出場を果たした。同大会に日本人で唯一の出場。ニューカレドニア史上初出場の快挙を成し遂げたヤンゲン・スポールの一員として、シャビ・エルナンデス監督が率いるアル・サッドと延長戦の死闘を演じたものの、結果は惜しくも1-3で敗れた。オセアニア・チャンピオンズリーグを初優勝し、出場資格を得たヤンゲン・スポール。松本はクラブW杯に出場するため、この無名チームに昨年11月に加入した。

 もともと、オセアニアを中心に様々な国を渡り歩いてきた。セレッソ大阪ジュニアユースからガンバ大阪ユースに移籍し、高校卒業と同時にイングランドへ渡り、2012-13シーズンからブリスベン・ロアー(オーストラリア)、14年にオークランド・シティ(ニュージーランド)、15年には当時元スペイン代表FWダビド・ビジャが所属していたニューヨーク・シティFC(アメリカ)に練習生として参加。ビジャの運転する車でグランドに行くこともあった。その後もニュージーランドやフィジー、バヌアツなど様々な国で経験を積んだ。

「苦労はいろんなところでありました。海外で朝起きたら車が盗られていたり、別の国では朝起きたらリビングに知らないおじさんが寝ていたり。家に帰ったら知らない子供がいて、ご飯を分けてあげたら1カ月ぐらいいたこともありましたね」

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