東京五輪延期、Jリーグへの影響は? 平日開催増、選手の調整難、開幕前倒し…課題山積

最大のポイントは「Jリーグの日程調整をいつ判断するか」 日程的な”しわ寄せ”に直面

 もともと3月18日だったJリーグの再開は4月3日に延期されたが、さらに延びる可能性もある。臨時実行委員会のウェブ会議で今シーズンに関してはJ1とJ2の降格がないことで合意されたが、村井満Jリーグチェアマンの報告によれば、今のところ東京五輪の期間にJリーグの試合を入れないという当初の日程プランは崩れていない。

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 ここからポイントになるのは、Jリーグの日程調整をいつ判断するかということだ。東京五輪の延期で、本来の開催期間である7月24日から8月9日にJリーグの試合を入れない意味がなくなる。五輪会場になる予定の東京スタジアム(味の素スタジアム)や横浜国立競技場(日産スタジアム)が空いた場合に、FC東京や横浜F・マリノスが使用できると想定された不利が軽減される可能性がある。

 J2とJ3に関しては、今年の五輪期間中にも試合を行う要望が強まっていたなか、延期によってJ1も当初の五輪期間中の試合開催が現実味を帯びてくる。

 東京五輪の延期により、日程的な”しわ寄せ”は来年にも及ぶ。J1からの降格がなく、J2から2クラブがJ1に昇格する前提で、来シーズンはプレミアリーグやスペインリーグと同じ20クラブの構成になる。従来の18クラブ構成より4試合多いと考えると、1クラブにつき38試合分のスケジュールを確保する必要が出てくる。さらに東京五輪の期間にJリーグの試合を入れないとなると、平日開催を増やさざるを得ないのが実情だろう。

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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