“遅れてきた男”が鬼門の8強で大仕事 「みんなに感謝」とリオ五輪王手となる先制弾を奪う

追加選出の豊川が指揮官の期待に応え、イラン撃破の口火を切る

 最終予選のメンバー23人に追加選出されて滑り込んだ男が、リオデジャネイロ五輪出場に近づく大きな一撃を決めた。

 リオ五輪アジア最終予選の準々決勝イラン戦、延長前半6分にFW豊川雄太(岡山)が大仕事をやってのけた。右サイドからDF室屋成が左足で上げたピンポイントクロスに、うまくマークを外した豊川が頭で合わせて鮮やかに先制ゴールを決めた。

「(室屋)セイがうまく上げてくれた。僕はDFとの駆け引きだった。駆け引きに勝てたと思う」

 歓喜を爆発させた豊川は、日本のベンチに突進。リザーブのメンバーを含めて歓喜の輪を作ると、手倉森誠監督とも歓喜の抱擁を交わした。

「決めてやるぞという気持ちでピッチに入ったし、やってやったぞという気持ちと、みんなに感謝という気持ちでベンチに行った。苦しい、しびれる展開になっていたので、途中出場の僕がゴールできれば楽になると思って入った」

 こう語った豊川は「遅れてきた男」だった。今回のアジア最終予選のメンバーで、MF三竿建斗(鹿島)とともに最後に追加選出された。Jリーグで結果を残している浦和のMF関根貴大らが落選するなかで、ある意味サプライズ出場となった。

 

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