スアレスを失ったロジャースが下した決断 リバプールは再び旋風を起こせるのか 

得点力低下は不可避 ポイントは失点数

 今シーズン、リバプールは昨季以上のパフォーマンスを成し遂げることができるか。結論から言うと、それは厳しい。試合内容が劣勢であっても、たった一人で試合を決められる存在というのは、やはり代えが効かない。バランス良く戦力をそろえることができ、優秀な監督の元で明確な規律やビジョンを備えたリバプールは、十分に他の優勝候補と渡り歩くことはできるだろう。

 しかし、リバプールは序盤の10試合でスアレスの存在を感じさせないパフォーマンスを発揮できるが、終盤の10試合はスアレスの存在が恋しくなる展開が待ち構えているのではないだろうか。

 シーズンが進んでいくうちに、思い通りにいかない場面などいくらでもある。その中でこそ、光るのがスアレスだったのだ。それだけ試合内容を問わず、一人で打開できる選手の存在は大きい。今季のリバプールは勝ち進めば、勢いに乗るだろうが、流れが悪い時は連敗続きになる危険性も秘めている。

 だからこそ、重要になるのが、失点数である。昨季のリバプールは得点数101に対し、失点数は50。優勝したマンCが37失点であることを考えると、あまりに多い数値である。この数字を減らすことに、まず注力すべきだ。新加入したロブレン、復帰したコアテスなど守備陣の層も厚くなってきた今、失点数を大幅に改善することが、スアレスの穴を補う一番の近道となるだろう。

 昨季は快進撃もスアレスのワンマンチームとも揶揄されてきたリバプール。そのスアレスが去った今季こそ、本当の意味でリバプールの真価が問われることとなる。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE we

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