史上最弱のレッテルを剥がした東福岡 17年ぶりの選手権優勝を狙う指揮官のチームマネジメントとは

16強の昨年のチームは個を生かしたタレント軍団

 今年の東福岡は、3年生世代が入学当初から名門で“史上最弱世代”と呼ばれた。横浜Fマリノスに入団したFW中島賢星などを擁したタレント集団だった一つ上の世代とは、全く違うチームを作る必要があった。そのチーム作りを、森重監督はこう振り返った。

「昨年も良いチームを作ることができたと思ったのですが、インターハイに勝っても選手権はベスト16でした。少し、個の力に頼ったチームだったのかとも思います。今年はそういった選手が少ないですから、とにかくハードワークして攻守に数的優位を作るチームを目指してきましたし、それができる選手が試合に出ています」

 その言葉のとおり、この試合でもボールの周りには明らかに東福岡の選手がたくさんいる局面が続いた。星稜のサイド攻撃には2対1でのブロックを作り、中盤では惜しみなくサポートして前線へボールをつなげた。確かに、ハードワークという言葉がピタリとあてはまるチームだ。

 

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