史上最弱のレッテルを剥がした東福岡 17年ぶりの選手権優勝を狙う指揮官のチームマネジメントとは

森重監督のキーワード「ハードワーク」「数的有利」

 自然体を心掛けた全員サッカーが決勝への近道になった。第94回全国高校サッカー選手権は、9日に準決勝が行われた。インターハイ王者の東福岡高校(福岡)は、前回王者の星稜高校(石川)に2-0で勝利。終始、相手に主導権を渡さない完勝を収めた。

 キャプテンのMF中村健人は「前半から自分たちでペースをつかんで組み立てられた。理想的な試合でした」と話した。

 東福岡にとっては、選手権連覇を果たした77回大会から17年ぶりの決勝進出のチャンスだった。そして、相手は前回大会のチャンピオン星稜。モチベーションを高めるには理想的すぎる状況だった。しかし、森重潤也監督は試合前に選手の中から雑念を極力排除したことを明かした。

「この試合の背景を見てしまえば、我々はインターハイとの二冠、そして星稜には連覇など、いろいろな要素が出てきます。それをプレッシャーに感じないように、本当に目の前の試合だけに集中するように選手に伝えましたし、自分自身にもそれを言い聞かせました」

 

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