初のベスト8を掴み取った駒大高 躍進を支えた”もうひとつの切り札”

ハードワークとハイプレスで選手権に旋風

 ベスト4が出揃った第94回全国高校サッカー選手権。2連覇を狙う前回王者の星稜高校(石川)、2009年以来の決勝進出を目指す青森山田高校(青森)、今年度インターハイ王者の東福岡高校(福岡)、初の準決勝進出を果たした國學院久我山(東京A)という顔ぶれとなった。

 國學院久我山が準決勝に駒を進めたことは、東京勢として17年ぶりにベスト4入りを果たすという快挙となった。一方で、優勝候補の1つである東福岡と互角の戦いを演じ、あと一歩のところで惜敗したもうひとつの東京勢が、駒澤大高校(東京B)だ。

 開幕戦となった阪南大高校(大阪)との試合に完勝し、続く2回戦の尚志高校(福島)戦はPK戦で競り勝ち、3回戦の松山工業高校(愛媛)との試合は、1点ビハインドから逆転勝利するという粘り強さを示した。

 駒大高の躍進を支えたのは、圧倒的なハードワークとハイプレスだ。ボールを奪われた際に、「3秒」の間、「3メートル」ボールを追い回し、「3回」のプレスをかけるという”トリプルスリーの法則”を徹底し、リバプールのユルゲン・クロップ監督の代名詞とも言える戦術を彷彿させる「和製ゲーゲン・プレス」で、選手権に旋風を巻き起こした。

 だが、駒大高が今大会で、同校最高成績となるベスト8まで勝ち上がることができたのは、それだけが要因ではない。

 

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