“降格危機”ブレーメン、大迫が鼓舞も守備崩壊 監督も嘆き「破滅的なパフォーマンス」

マインツ戦に敗れてショックを受けるブレーメンの選手【写真:Getty Images】
マインツ戦に敗れてショックを受けるブレーメンの選手【写真:Getty Images】

バイエルンに1-6、マインツに0-5と惨敗… 勝負のケルン戦にも敗れる

 ブレーメンの不振ぶりが深刻だ。

 直近13試合でわずかに1勝しかできていない。第15節でバイエルンに1-6、続く第16節ではマインツにホームで0-5と完敗したが、結果以上に内容が酷かった。

 世界中のスター選手を揃えるバイエルン戦はまだ理解できる。前半24分にMFミロト・ラシツァのゴールで先制点を挙げると、粘り強いプレーで凌ぎ続けていた。だが、それも同45分にバイエルンのMFフィリペ・コウチーニョにゴールを奪われるとパタッと流れが変わり、後半は完全にワンサイドゲーム。相手の強さに呑み込まれてしまった。バイエルンを相手に大量失点で負けることがあるのはブレーメンだけではない。ドルトムントも0-4で完敗を喫していた。気持ちを切り替えるしかない。

 ブレーメンにとって第16節マインツ戦は非常に重要な試合となるはずだった。試合前の段階でブレーメンが15位、マインツが勝ち点わずか1差での14位。ホームでしっかりと勝ち点を取り、下位から這い上がるための足掛かりにする――。

 マインツ戦の前にフロリアン・コーフェルト監督は、自分たちが置かれた状況についてこう明言していた。

「我々は今、残留争いにいる。1対1への競り合いに挑んでいく、相手を自陣から遠ざけるために守っていくための最後の何パーセントか。それをこれまで以上に出していかなければならない」

 決意をして挑んだ試合のはずだった。立ち上がりは悪くない。前半8分、日本代表FW大迫勇也がこの試合両チーム合わせて最初のシュートチャンスをつかむ。ペナルティーエリアでボールを受けると鋭いターンで相手を外して、スライディングシュートに持ち込む。コースを消してきた相手GKのファインセーブに阻まれたものの、幸先良く好チャンスを作ったことで、自分たちがリズムをつかむきっかけになるはずだった。

 だが、同10分にあっさりマインツFWロビン・クアイソンにゴールを許すと、そこからわずか9分間で3失点。相手に崩されての失点ではない。自分たちが相手をゴール前に招待したかのような展開だった。まるで無抵抗に、中央からのスルーパスがどんどん通される。同27分にコーフェルトは、MFヌリ・シャヒンに代えてFWのヨハネス・エッゲシュタインを投入してなんとか流れを変えようとする。大迫も失点して落ち込む味方を、何度も手を叩きながら鼓舞して、どうにか立て直そうとしていた。だがゴールネットを揺らすのは、その後もマインツだった。

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中野吉之伴

1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。

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