アーセナル戦で2ゴールを決めた鎌田に英メディアが熱視線　エメリ監督は翌日に解任

　アーセナルは現地時間29日、ウナイ・エメリ監督の解任を発表した。前日に行われたUEFAヨーロッパリーグ（EL）グループステージ第5節でフランクフルトがアーセナルを2-1で撃破したことが引き金となったが、この試合で2ゴールを決めた日本代表MF鎌田大地を、英メディアは「アーセナルの解放者」と表現している。

　アーセナルの本拠地に乗り込んだフランクフルトは、前半アディショナルタイムに先制点を許すも、後半に日本人アタッカーが救世主を買って出ることに。後半10分、右サイドからゴール前でパスを受けた鎌田は小刻みなボディフェイントでシュートコースを生み出すと、そのまま左足を一閃。鋭い一撃がゴール左に突き刺さった。

　さらに後半19分、CKのこぼれ球をペナルティーエリア手前で拾うと、力強く右足を振り抜き、強烈なグラウンダーのシュートをゴール左隅に沈めた。10分間で鎌田が決めた2ゴールにより、フランクフルトは敵地でアーセナルを撃破。試合後にはアーセナルファンの多くから「EMERY OUT」のバナーが掲げられていた。

　そして試合翌日、アーセナルは公式戦7試合連続で勝利から遠ざかっているエメリ監督の解任を決断した。これを受け、英メディアはエメリ監督に引導を渡した鎌田に注目。英紙「ザ・サン」は「エメリ解任直前に決勝点を奪ったフランクフルトの鎌田を“アーセナルの解放者”と表現」と見出しを打って報じている。

　また、英紙「イブニング・スタンダード」も「鎌田がウィキペディアの粋な編集で“アーセナルの解放者”と記述されている」と、インターネット上最大の百科事典で知られている「ウィキペディア」に、エメリ体制に幕を下ろした“救世主”として説明が加えられていることを指摘していた。記念すべきEL初ゴールを記録した鎌田だが、思わぬ方面からも感謝を送られることになったようだ。