テロ事件で来夏のフランス開催が不安視されるEURO 大会組織委員会は実施を明言

サンドニで7試合予定 スタジアム警備には自信

 世界中を震撼させたパリの同時多発テロ事件。来年の欧州選手権(EURO)本大会への影響も懸念されているが、大会組織委員会会長のジャック・ランベール氏は、フランスでの本大会開催を明言している。英「BBC」が報じている。

 日本時間15日夜の段階で、129人の死亡と350人以上の負傷が確認されたこの事件は、サッカー界にも衝撃を与えた。フランス代表とドイツ代表の国際親善試合が行われていたパリ郊外サンドニのスタッド・ドゥ・フランス付近のレストランや、スタジアムのJゲート付近での爆発が起こった。これにより4人が死亡するという痛ましい事件だった。

 しかし、ランベール氏は「我々は、安全にEUROを実施するために必要な警備の決定を行うだろう」として、フランスでの開催を明言している。

 今回の爆破テロでは、スタジアムに爆発物を持ち込もうとした人物の入場を、スタジアム入り口でのセキュリティチェックにより防いだと報じられている。それを踏まえ、「スタジアムでの警備はよく機能している。だが、スタジアムの外の方がリスクが大きい」と語った。

 現状、来年のEUROは6月10日に開幕し、フランス国内の10会場を使用。今回の事件が起こったスタッド・ドゥ・フランスでは全7試合が行われ、6月10日に開幕戦、7月10日に決勝と注目カードが組まれている。フランス国内では週末に予定されていたフィギュアスケートのフランス杯が中止になるなど、サッカー以外のスポーツにも大きな影響を与えた。これからの約7ヵ月間、開催の是非について多くの議論が巻き起こることになりそうだ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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