神戸新コーチのモラス雅輝と“大物監督” 欧州で幅広いネットワークを築けた理由とは?

リンツが“仮想チェルシー”として抜擢

「凄いですよ。リンツはアーセナルに招待されて1泊2日でロンドンに行ってました。ヨーロッパリーグ決勝に向けての練習試合の相手として呼ばれたそうです。『なんで?』って理由を関係者に聞いたら、チェルシーと同じような形でプレッシングをしてくるチームを探していて、リンツに招待状が届いたと。スタッフ全員48人分の費用持ちですよ。リンツの空港からプライベートジェットをロンドンに飛ばして、到着したらアーセナルのバスが待っていて、全部非公開で行われたそうです。とにかく凄い。面白いなと思うのは、やっぱりリンツのプレッシングのかけ方がチェルシーのそれと似ているっていうところですよね」

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 正しく、質の高い仕事をしているクラブはやはり目に留まる――。目新しさや派手なところに注目は集まりがちだが、何が正しく、どんな仕事が望ましいのかをしっかりと分析・参考にして、自分たちの道を歩んでいく。モラスがネットワークを持つLASKリンツのようなクラブにも注目してみると、世界のサッカーがさらに興味深く見えてくるはずだ。(文中敬称略)

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(中野吉之伴 / Kichinosuke Nakano)



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中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。ドイツ・フライブルク在住のサッカー育成指導者。グラスルーツの育成エキスパートになるべく渡独し、ドイツサッカー協会公認A級ライセンス(UEFA-Aレベル)所得。SCフライブルクU-15で研修を積み、地域に密着したドイツのさまざまなサッカークラブで20年以上の育成・指導者キャリアを持つ。育成・指導者関連の記事を多数執筆するほか、ブンデスリーガをはじめ周辺諸国への現地取材を精力的に行っている。著書『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)。

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